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（ブルームバーグ）： 伊藤忠商事や企業再生ファンドのジェイ・ウィル・パートナーズ（ＪＷＰ）などは１日、中古車販売のビッグモーター（東京都多摩市）の事業を承継する新会社、ＷＥＣＡＲＳ（ウィーカーズ）を発足したと発表した。

新会社にはＳＰＣ（特別目的会社）を通じて、伊藤忠と伊藤忠エネクス、ＪＷＰが管理運営するファンドが出資する。買収額は伊藤忠グループとＪＷＰ合わせて約400億円。２、３年後に黒字化し、伊藤忠が100％子会社化を目指す。

社長兼最高経営責任者（ＣＥＯ）には元伊藤忠執行役員の田中慎二郎氏が就く。ビッグモーター創業者の兼重宏行前社長らは新会社の経営に関与しない。田中氏は同日都内で開いた会見で「改革を成功させたく、粉骨砕身、全力を尽くしたい」と意気込んだ。

ビッグモーターは自動車保険の保険金を不正に請求していた問題で、金融庁から損保代理店登録の取り消し処分を受けたほか、販売台数が大幅に減少するなど経営の混乱が続いてきたが、伊藤忠の下で再出発を図る。新会社の副社長兼最高執行責任者（ＣＯＯ）山内務氏は会見で、信頼回復後に代理店登録の復活に向けた交渉をしていきたいと明かした。

伊藤忠は17年に子会社化した輸入車販売のヤナセや、リース会社の東京センチュリーなどを傘下に持ち、自動車ビジネスにも知見を持つ。新会社の経営企画部長の合六渉氏は旧ビッグモーターの249店舗の立地を伊藤忠の各カンパニーで活用し、シナジーを創出できると話した。

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