CS突破へ鍵握る「トゴタク」 巨人・戸郷翔征が強気のリードに感じた大城卓三の変化
昨季自己最多の134試合出場を果たした大城にとって、今季は試練の1年だった。攻守に精彩を欠いた前半戦は2軍調整を命じられた。5月末に再昇格後は不慣れな一塁守備に就く機会が増えた一方、本職での出番は大幅に減った。
「与えられた場所で頑張りたい」と悔しさは見せなかったが、悩む時間は多かったはず。「恥ずかしい。名前出さないでほしいんですよ…。戸郷がいいだけなので」。大城は謙遜も交えつつ、「やっぱり一塁に入って、客観的に見れる部分はありました。ほかの(捕手)2人がマスクをかぶっているときに、『こういうリードもあるんだな』って」と、この1年での自身の変化を口にする。
2月のキャンプから状態が上がらず、精神的に追い込まれていたという戸郷にとっても大城の存在は大きかった。「今年は最初組んでなかったですけど、すごい声かけてくれてね。お互いいい刺激になってるのかなと思います」
ともに苦しみながら、支えあってきたシーズン。集大成を見せる戦いが、ここから始まる。(川峯千尋)