ナショナル・シアター・ライブ(NTLive)これまで上映していなかった地域で公開決定
イギリスのナショナル・シアターが厳選、今見るべき話題の舞台をこだわりのカメラワークで撮影し、世界各国の映画館で上映するナショナル・シアター・ライブ(NTLive)が、日本上陸を果たして10周年を迎え、徳島県や鹿児島県など、これまで上演されていなかった地域での公開も実施されることになった。 【動画】ナショナル・シアター・ライブ予告編 2014年にベネディクト・カンバーバッチ&ジョニー・リー・ミラーW主演でダニー・ボイドが演出した『フランケンシュタイン』で日本上陸を果たして以降、この10年間でイギリスを代表する俳優・クリエーターの名作舞台を日本の観客へ届けてきたNTLive。 イギリスの演劇界最高峰のローレンス・オリヴィエ賞受賞作や、ウエストエンドで高評価を得てブロードウェイにも進出、トニー賞を受賞した作品など、数々の名舞台が近くの映画館で楽しむことができる。 <上映情報> ■東京・シネ・リーブル池袋 『プライマ・フェイシィ』11月29日(金)~12月5日(木) ※上映権利が12月5日(木) までのため、権利切れ前最終上映 ■東京・吉祥寺オデヲン 『ワーニャ』上映中~11月14日(木) 『ザ・モーティヴ&ザ・キュー』11月29日(金)~12月5日(木) 『ナイ ~国民保健サービスの父~』2025年1月10日(金)~1月16日(木) ■大阪・扇町キネマ 『プライマ・フェイシィ』11月13日(水) 最終上映 『ワーニャ』11月14日(木) 『ハムレット』11月15日(金)~11月21日(木) ■宮崎・宮崎キネマ館 『プライマ・フェイシィ』11月15日(金)~11月21日(木) 『ザ・モーティヴ&ザ・キュー』11月22日(金)~11月28日(木) ■徳島・ ufotable CINEMA 『プライマ・フェイシィ』11月30日(土)、12月1日(日) ※2日限定 『ハムレット』12月28日(土)・29日(日) ※2日限定 ■鹿児島・ガーデンズシネマ 『プライマ・フェイシィ』11月17日(日)、11月30日(土) 『ハムレット』2025年1月2日(木)・3日(金) 『フリーバッグ』2025年1月18日(土)、1月26日(日) 『ディア・イングランド』2025年1月19日(日)、1月25日(土) 『ワーニャ』2025年2月1日(土)、2月16日(日) 『プレゼント・ラフター』2025年2月2日(日)、2月15日(土) 『フランケンシュタイン』 ジョニー・L・ミラー怪物版 2025年3月1日(土)、3月9日(日) ベネディクト・カンバーバッチ怪物版 2025年3月2日(日)、3月8日(土) ※全作品2日限定上映 <作品情報> ■『ワーニャ』 脚色:サイモン・スティーヴンス 作:アントン・チェーホフ 主演:アンドリュー・スコット 上映時間:115分(休憩なし) 【ストーリー】 イワン(ワーニャ伯父さん)は、一族の財産と事業を管理することに人生を費やしてきたが、その努力はほとんど顧みられることがなかった……。アンドリュー・スコットは本作で、2番目の妻ヘレナ、引退した教授アレクサンダーとその娘ソニア、未亡人となったワーニャの母モーリーン、恋敵の田舎医者マイケル、乳母マリア、そしてエリザベスとリアム、そして主人公を演じる。 【受賞歴】 2024年ローレンス・オリヴィエ賞演劇部門リバイバル賞 ■『プライマ・フェイシィ』 作:スージー・ミラー 演出:ジャスティン・マーティン 主演:ジョディ・カマー 照明:ナターシャ・チヴァース 音楽:レベッカ・ルーシー・テイラー サウンド:ベン・リンガム&マックス・リンガム 上映時間:約2時間2分(休憩なし) 字幕翻訳:柏木しょうこ(本編・歌詞)、市川美奈(プレショー) 【ストーリー】 積極的にキャリアを重ねる弁護士テッサは、依頼がくる仕事をどんどんこなし、時にはレイプ事件も担当してきた。しかし、ある日、自らも性的暴行の被害者になってしまい、自身の訴えを起こしたことから、それまで気づきもしなかった法律で守れるものの限界にぶち当たることになる。司法で裁けることの限界と矛盾を観る人に突きつける衝撃の作品。 【受賞歴】 2023年ローレンス・オリヴィエ賞 最優秀新作演劇賞・最優秀主演女優賞 2023年トニー賞最優秀主演女優賞 ■『ザ・モーティヴ&ザ・キュー』 作:ジャック・ソーン 演出:サム・メンデス 主演:マーク・ゲイティス、ジョニー・フリン 上映予定時間:168分(休憩あり) 【ストーリー】 1964年、エリザベス・テイラーと結婚したばかりのリチャード・バートンは、ジョン・ギールグッドの厳格な演出のもと、ブロードウェイの実験的な新作『ハムレット』でタイトルロールを演じることになった。しかしリハーサルが進むにつれ、ふたつの時代の演劇が衝突し、俳優と演出家のコラボレーションはやがて崩壊の危機を迎える。『ハリー・ポッターと呪いの子』のジャック・ソーンが脚本を手がけ、『リーマン・トリロジー』の演出家サム・メンデスと舞台美術家エス・デブリンが組んだ本作は、イヴニング・スタンダード賞最優秀新作戯曲賞を受賞した。 【受賞歴】 2024年ローレンス・オリヴィエ賞最優秀主演男優賞(マーク・ゲイティス) ■『ナイ~国民保健サービスの父~』 作:ティム・プライス 演出:ルーファス・ノリス 主演:マイケル・シーン、シャロン・スモール、トニー・ジャヤワルデナ 上映時間:173分(休憩あり) 【ストーリー】 死に直面したアナイリン・べヴァンは、深い記憶を頼りに、幼少期から地下採掘場、議会、チャーチルとの戦いまで、人生を遡る気の遠くなるような旅に出る。ティム・プライス脚本、ルーファス・ノリス(『スモール・アイランド』)演出によるこの壮大なウェールズのファンタジア。 ■『ハムレット』 作:ウィリアム・シェイクスピア 演出:リンゼイ・ターナー 主演:ベネディクト・カンバーバッチほか 上映時間:207分(休憩あり) 【ストーリー】 ハムレットの父親を毒殺して母親と結婚し王位についた叔父への復讐劇。オリヴィエ賞最優秀演出賞ノミネート歴をもつ精鋭の女性演出家リンゼイ・ターナーによる、舞台の奥行を活かしたダイナミックな演出は、劇場の空間でありながら大作映画に匹敵する躍動感が溢れる。本作でタイトルロールを演じたベネディクトは、彼特有の個性を評価されながら、同時に歴代の「ハムレット」俳優に匹敵する名演が賞賛された。本作はオンラインチケットが発売されるやいなや10万枚のチケットが即日完売した大人気舞台。 ■『フリーバッグ』 作:フィービー・ウォーラー=ブリッジ 演出:ヴィッキー・ジョーンズ 主演:フィービー・ウォーラー=ブリッジ 上映時間:88分(休憩なし) 【ストーリー】 世界でヒットした大人気ドラマ『フリーバッグ』の元になった舞台。ドラマは2019年テレビ批評家協会賞でプログラム・オブ・ザ・イヤーを含む3部門を受賞し、同年エミー賞では11部門にノミネートされた。イギリスでは主演の衣裳や小物の検索率が34~38%増加し、その人気は“フリーバッグ・エフェクト”とも呼ばれた。この舞台で作・主演を務めたフィーヴィー・ウォーラー・ブリッジの名声は高まり、ハリウッドへ進出。『007』シリーズには脚本家としては女性初の参加メンバーになり、『インディー・ジョーンズと運命のダイヤル』や『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』にもメインキャストとして出演した。皮肉屋で常識外れのシングル女性を主人公にした、現代を生きる人の心に深く刺さるドラマ。 ■『ディア・イングランド』 作:ジェームズ・グレアム 演出:ルパート・グールド 主演:ジョセフ・ファインズほか 上映時間:184分(休憩あり) 【ストーリー】 サッカー発祥の地イングランドだが、大会ではなかなか勝てず手痛い敗戦パターンを繰り返している。なぜイングランド代表は勝てないのか? PK戦で苦い思い出を持つガレス・サウスゲートは、代表監督としてチームと国を約束の地に連れて行くため、自身の過去とも向き合い、選手のメンタルを成長させるべく奮闘する。ルパート・グールド(『ジュディ 虹の彼方に』)が演出を手がけた話題作。 【受賞歴】 2024年ローレンス・オリヴィエ賞最優秀新作プレイ賞 2024年ローレンス・オリヴィエ賞最優秀助演男優賞(ウィル・クローズ) ■『プレゼント・ラフター』 作:ノエル・カワード 演出:マシュー・ウォーチャス 主演:アンドリュー・スコットほか 上映時間:175分(休憩あり) 【ストーリー】 スター俳優ギャリー・エッセンダインが海外ツアーに出かける準備をしていたところ、個性的な面々の訪問を受け、彼の生活はハチャメチャに──。現代の名声・欲望・孤独を見事に投影した作品に仕上がっている。笑あり、切なさあり、劇場で演劇の面白さを味わってください! 【受賞歴】 ローレンス・オリヴィエ賞(アンドリュー・スコット)受賞、助演女優賞(インディラ・ヴァルマ)受賞 ■『フランケンシュタイン』 作:メアリー・シェリー 演出:ダニー・ボイル 主演:ベネディクト・カンバーバッチ、ジョニー・リー・ミラーほか 音楽:アンダーワールド 上映時間:JLM怪物版 2時間6分(休憩なし)、BC怪物版 2時間12分(休憩なし) 【ストーリー】 博士に造られた怪物。彼は世界との接触により徐々に人間の心を持つようになるが……。アカデミー賞監督ダニー・ボイルが超有名原作に挑む! イギリス演劇界最高峰のオリヴィエ賞主演男優賞をベネディクト・カンバーバッチとジョニー・リー・ミラーがW受賞したNTLive史上、最も人気作の1本。 【受賞歴】 2012年ローレンス・オリヴィエ賞最優秀主演男優賞W受賞 鑑賞料:一般 3,000円、学生 2,500円(要・学生証の提示)、障がい者 2,500円