浜松・引佐町に「森のテーブル美術館」 熊野古道のスギ材使ったテーブルも
無垢(むく)の一枚板を使ったテーブル専門店「森のテーブル美術館」(浜松市浜名区引佐町伊平、 TEL 053-544-1000)が11月14日、オープンした。(浜松経済新聞) 【写真】「森のテーブル美術館」の外観 運営するのは、注文住宅やリフォームなどを手がける田中建設(浜名区)。新築住宅を建てた客からの「新居に置くテーブルも無垢で作ってほしい」といった要望に応えるため、長年の木造住宅建築で培った知見を生かし、自社でテーブルを制作・販売する事業を立ち上げた。管理部長の井上弘史さんは「無垢のテーブルの専門店は、価格が高い商品が多く入りづらいと感じる方も多い。美術館であれば気楽に見て回りやすいと考えオープンした」と話す。館内では、テーブルの加工や仕上げを行う工房も公開する。 地域の作家や飲食店などが参加するイベントも季節ごとに開催する。キッチンカーや露店、ワークショップを楽しめよう企画して、浜松市中心部から離れた引佐地域に新たな人の流れを生み出し、観光のハブ拠点となることを目指す。 店舗面積は、展示スペース=約35坪、工房スペース=約45坪。展示スペースの床には「森」をイメージした人工芝を敷く。住宅だけでなく職場での使用イメージをつかんでもらえるよう、オフィスのモデルルームも備える。 展示スペースには、希少性が高いという高級木材「クラロウォールナット」や、濃淡の模様が特徴的な「モンキーポッド」などを使った一枚板のテーブル約20点が並ぶ。災害などで倒木した熊野古道や伊勢神宮のスギを使ったテーブルもそろえる。展示・販売するテーブルの価格帯は、10万~1,200万円。それぞれのテーブルは、ギャラリーに並ぶ絵画のように一つ一つにタイトルを付け、樹種やサイズなどの情報を盛りこんだ説明文で紹介も行う。店内を回ることで一つのストーリーを楽しめるよう、見せ方にも工夫を凝らしたという。店内にはテーブル以外にも、地元作家が手がけたステンドグラスや造花などの作品も展示する。 店内には喫茶スペース「森のカフェ」も併設し、カジュアルフレンチのランチプレートやコーヒー、デザートなどを提供する。現在は月1~2回の不定期営業だが、来年4月から本格的な営業を始める予定という。 井上さんは「木目や節、年輪などが、個々で異なる点が一枚板のテーブルの魅力。展示されたテーブルを間近で見て、触れて、癒やされてほしい。リーズナブルな商品もあるので、気軽に訪れてもらいたい」と話す。 営業時間は10時~16時。月曜、土曜、日曜、祝日定休。
みんなの経済新聞ネットワーク