人はなぜ走る? 長野マラソン参加者に聞いた理由
●おいしいビール
「なぜ走るのか? うーん」と考え込んでしまったのは埼玉県の会社員男性(41)。しばらくして「おいしいビールが飲めるから。そして達成感」。今回初めて3時間30分を切る記録で完走。「なおさらビールがおいしいよね」。 昨年10月からの練習は1日10キロ、月間150キロ前後走り込んできました。「沿道の声援が力になった。長野マラソンは声援が多いのでうれしい」と笑顔を見せました。
●体力づくり
長野マラソン大会に17回出場、完走4回の長野県上田市の会社員男性(48)は、今回足にマメができて23キロ付近までのレース。「毎年つらい思いをしながら走っているが、大会の時期になると参加を申し込んでしまう」。年に1回、思い切り走りたくなり「完走する、しないにはこだわらないのですよ」と、走ることへの自然な欲求を説明していました。 趣味をロック音楽からマラソンに転向したのは長野県中野市の製造業男性(57)。ロックバンドで体力を使うベースを担当していて、34歳から体力づくりのためにマラソンを始め、今はマラソン一本に。「ロックからマラソンへ、ですよ」と笑い、「走るのは気持ちいい。来年も出たい」。
全国では毎年、各地でフルマラソンの大会が開かれており、転戦するランナーも多数に上ります。人がランニングに引かれる理由について専門家の間でもさまざま論じられていますが、はっきりしていないようです。 今大会で男子は伊藤太賀(スズキ浜松AC)が2時間14分39秒(速報)で初優勝し、信濃毎日新聞がゴールの長野オリンピックスタジアムなどで号外を発行しました。
----------------------------------- ■高越良一(たかごし・りょういち) 信濃毎日新聞記者、長野市民新聞編集者からライター。この間2年地元TVでニュース解説