彩りある日常「かきもち作り」 能登町の障害者支援施設で再開
石川県能登町の障害者支援施設「日本海倶楽部ザ・ファーム」は、能登半島地震で中断したかきもちの製造を再開し、JA内浦町の農産物直売所「おくのといち」などで販売している。 かきもち作りは地域の冬の風物詩だが、同施設のものは好評のため、通年で作る。 かきもちを作る建物は震災時、近隣住民の避難場所になった。職員の避難による人手不足や、避難所への炊き出しや物資運搬のため、通所施設を一時停止。2月19日から再開し、利用者の女性2人が、再び作り始めた。 原材料は、同町産のもち米「カグラモチ」と海洋深層水。同施設で栽培したシイタケ入りなど約15種類の餅を長方形の木枠で寝かせる。一口サイズに切り、棚で3日程乾かす。油で揚げて仕上げる。 職業能力指導員の藤原和也さん(39)は「事業を再開して日常を取り戻すことが復興になる。それが地域への還元になる」と言った。(鴻田寛之)
日本農業新聞