来年の干支「巳」を愛らしく 佐世保独楽の制作が最盛期 長崎県の指定伝統工芸品
長崎県佐世保市島地町の佐世保独楽(こま)本舗で、来年の干支(えと)の「巳(み)」を描いた独楽作りが最盛期を迎えている。 佐世保を代表する郷土民芸で別名「喧嘩(けんか)独楽」とも呼ばれている。県指定伝統工芸品。3代目の山本貞右衛門さん(66)がブナ科の広葉樹「マテバシイ」をラッキョウ型に削り、妻の由貴子さん(66)が仕上げ作業、長女の優子さん(35)が干支の絵付けなどを担当している。 干支の独楽は30年ほど前から制作。正月の飾り物などとして県内外から注文がある。年末年始にかけて約100個の制作を予定している。 「ヘビは細長くて、くねくねした動きをして苦手」という人も多いが、縁起の良い金色のうろこと丸みを帯びた愛らしいデザインに仕上げている。優子さんは「来年も明るく健康に過ごしてほしい」と一つ一つ願いを込めて描いている。