<ボクシング>王者、内山高志が抱く初夢
大晦日に判定でV8に成功したWBA世界スーパーフェザー級王者、内山高志(ワタナベ)とTKOでベルトを守ったWBC同級王者、三浦隆司(帝拳)が2日、都内で揃って記者会見を行い、2014年の抱負を語った。 [表・記事]内山高志 過去の世界戦一覧 ■視聴率は大晦日歴代最高タイ記録 視聴率は、怪物番組“紅白”には遠く及ばなかったが、テレビ東京では、大晦日の歴代最高視聴率タイ記録となる「5.1%」。内山が一度はダウンを奪われるなど白熱の名勝負となった金子大樹(横浜光)との試合は、師走のボクシングファンの注目を集めた。 「映像を見ると、相手に合わせにいってしまっていた。不満が残る。30点。もっと冷静に細かくボクシングをしなければならなかった。日本人対決だから、ついつい力んで打ち合ってしまった。ダウンシーンも雑になった右に合わせられたパンチ」 顔にダメージの形跡は残っていないが内山は反省の弁。対照的にTKO勝利を遂げた三浦は「スッキリとKOで防衛できて良かった。欲を言えば相手が担架送りになるくらいのパンチで決めたかったけれど75点は付けられる」と満足そうに試合を振り返った。 ■2014年内にも日本で史上3度目の団体統一戦 正月早々、肩を並べた2人には、団体統一戦で激突するという構想が持ち上がっている。ビッグカードが実現すれば、2014年のボクシング界の主役に踊り出るだろう。ただ、2人は、それぞれ次に指名試合を抱えているためダイレクトに統一戦が開催される可能性は低い。それでも、そのハードルさえ越えれば、早ければ秋、遅ければ、再び2014年の大晦日に、日本で史上3度目の開催となる団体統一戦が実現しそうだ。 ボンバー vs ダイナマイト。KO必至の好カードになることは間違いない。両者は2011年1月に三浦が挑戦者として一度、対戦している。結果は三浦がダウンを奪いながらも逆転のTKO負け。力の差を見せ付けられた三浦にとって、内山との再戦には「リベンジを」の思いが強い。 「内山さんの試合は、後半からじっくりと見ました。ダウンした後の冷静さは凄い。僕との試合でダウンを取った後もそうだったんです。パンチのさばき方、距離感には、さらに磨きがかかっているように見えました。でも3年前に比べると僕との差は縮まっています。ほとんどない? それはやってみなければわかりませんが」 三浦が、そう内山のV8戦を分析すれば、内山も、こんな感想を口にした。 「相変わらずパワフル。ディフェンス面のレベルが上がっている。3年前からかなり成長していますね。統一戦となれば盛り上がるんじゃないですか?」