今江監督の電撃解任劇、“前監督”以外に“生え抜きコーチ”のカゲ オーナーへの進言は歪曲化? マー君は「利用されただけ」の声も
石井前監督時代のコーチが残留
楽天を通じては「球団には若い自分に監督というチャンスをいただけたことに感謝しています。私自身は今年一年を全身全霊、信念を持ってぶれずにやったので悔いはありません」などとコメントした。 「不満がないはずがありませんが、表に出さないことが来季年俸と引き替えなんでしょう。楽天が監督を軽んじることは、今後も変わらないと思います」(同元監督) 今回の解任劇の裏で暗躍したと周知の事実として球界で語られているのが三木監督のヤクルト時代の先輩で、昨季まで3年間監督を務めた石井一久氏(51)である。三木谷オーナーとは家族ぐるみで親交が深いとされ、今も取締役シニアディレクターとして球団に残っている。 「今江の後任の決めるに当たり、一久がオーナーに三木を推したことは明らかでしょう」(前出の元監督) 石井氏は監督退任後、ほとんど現場に姿を見せてこなかった。チーム内の人間関係をはじめ、情報はどこから取り込んでいたのか。楽天関係者によると、今季は今江体制になっても石井氏の監督時代のコーチが1、2軍とも多く残留したため、情報収集は難しいことではないという。
ロッテ色が濃かった今江氏
今のコーチたちは楽天でプロ入りし、チーム一筋にプレーしたり、他チームに移籍後も最後は楽天で引退したりした元選手が少なくない。一方で今江氏は16年に14年間在籍したロッテからフリーエージェント(FA)移籍し、楽天では4年間しかプレーしていない。引退後に楽天で指導者に転身したとはいえ、ロッテ色が濃かった。 「にもかかわらず監督になったということで、妬みややっかみがあったようです。また球界はいまだに年上、年下の意識が強いので、今江より年長のコーチが多かったことも最後に孤立したことにつながったと思います。石井氏を通じ、今江の責任だけが強調される形でオーナーの耳に入ったのではないでしょうか」(前出の関係者) 通算200勝にあと3勝としながらも、今季終盤に1試合しか登板がなかった田中将大投手の起用法を巡り、今江氏が田中を特別視する三木谷オーナーの怒りを買ったことも解任の一因になったとの見方もある。 「(昨オフに右肘のクリーニング手術を受けた)マー君が熾烈なCS争いの中で起用できる状態に戻っていないことはプロの目からは明らかで、2軍で預かっていたコーチも分かっていたと思います。逆に今江は1試合とはいえ、よくあの状態で起用したなと」