参戦ライダーの顔触れはもはや「ツール・ド・フランス」 前哨戦ドーフィネでひと足早くログリッチvs.レムコの対戦が実現!【Cycle*2024 クリテリウム・デュ・ドーフィネ:プレビュー】
ツールシフトは何も、ボーラ・ハンスグローエとスーダル・クイックステップに限った話ではない。ヴィスマ・リースアバイクは、前回この大会を勝っているヨナス・ヴィンゲゴーに代わってナンバーカード1番をつけるセップ・クスを中心に、マッテオ・ヨルゲンソン、ステフェン・クライスヴァイクらがエントリー。ログリッチ、レムコと同じクラッシュで戦線を離れているヴィンゲゴーが合流できれば、そのままツールへと向かえるメンツだ。 UAEチームエミレーツは、“例のバスク”を勝ったフアン・アユソが軸。こちらも、圧勝のジロを終えて休養中のタデイ・ポガチャルが戻ればツールシフトはほぼほぼ完成。ツールでは、ポガチャルを守りながら自身も上位進出を狙うであろうアユソの走りは、ドーフィネでしっかり押さえておく必要があるだろう。
イネオス・グレナディアーズは、カルロス・ロドリゲスが脚試し。昨年のツールで大躍進、今年も総合エースを務めることが濃厚な本番に向けて確かな一歩を示したい。地元フランスの雄、グルパマ・エフデジは当然ダヴィド・ゴデュを擁立。バーレーン・ヴィクトリアスは、サンティアゴ・ブイトラゴの状態が上がっているともっぱらの評判だ。リドル・トレックはテイオ・ゲイガンハートが総合で、スピードスターのマッズ・ピーダスンはスプリントで、それぞれ仮想ツールに臨む。 もはや「ツール・ド・フランス本番では!?」と思えるほどの豪華な顔ぶれに、われわれは1カ月先の大勝負への思いを馳せずにはいられなくなる。
そんな彼らが走るコースは、今大会唯一の平坦ステージで幕開け。第2ステージでは、フィニッシュ地コル・ド・ラ・ロージュへ約25kmの長い上り基調。個人総合争いにおける最初のテストとなる。
第3ステージではピュイ・ド・ドーム県とオート・ロワール県にまたがる険しい上りをこなし、続く第4ステージでは34.4kmの個人タイムトライアルが登場。オールラウンドに能力を発揮できる選手が優位となるであろう今年のツールを考えると、トップを狙う選手たちはこの機会にしっかりと走っておく必要性がある。
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