タカラトミー 社員ら第1子出産時から200万円支給 「出産育児祝い金制度」を新設
玩具メーカーのタカラトミーは28日、社員やその配偶者が子供を1人出産するごとに200万円を支給する「出産育児祝い金」制度を7月から新たに導入すると発表した。出産費用や養育費などを支援することで、社員が仕事と育児を両立しやすい環境づくりを目指す。今年2月に創業100周年を迎え、今月就任した富山彰夫社長による新体制発足を機に、新たな人事制度で社内改革を進める。 同様の祝い金制度は、近年第3子以降の出産で100万円以上を支給する企業が目立っているが、「第1子出産から200万円を支給するというインパクトを訴求したかった」(担当者)という。祝い金の支給対象は、7月以降に本人か配偶者が出産し、28日以上の育休を取得した社員。同社は「社員が育児に向き合う経験は、仕事の質向上にも直結する。育児環境を整えることが、質の高い〝アソビ〟の提供にもつながると考えている」と制度導入による好影響を期待する。 また、人事制度の見直しでは、等級や評価制度を改定し、早期に管理職や専門職へキャリアアップできる仕組みに変更する。年功賃金要素を払拭し、仕事や成果と関わりの薄い手当を廃止。今年4月に入社した大卒社員(計18人)の初任給を月額約1万円(4・3%)引き上げ、24万2000円とする。 短時間勤務制度を適用できる理由に不妊治療を追加するほか、育児・介護休業を取得する社員の給与の約3割を原資に、休業する社員の業務をカバーする社員に対し「応援手当」を支給する制度を試験的に導入する。(西村利也)