「中島みゆき展」いよいよ大阪でスタート、彼女の歴史とそれぞれの想い
日本が誇るシンガーソングライター・中島みゆきの軌跡をたどる、体験型の大規模展覧会『中島みゆき展 「時代」2024 めぐるめぐるよ時代は巡る』が、いよいよ7月5日より、商業施設「グランフロント大阪」(大阪市北区)でスタートする。 【写真】歌に包まれているような感覚を味わえる『言葉の森』 ■ 意外にも初めての大規模展覧会、熱烈オファーで大阪へ 1975年に『アザミ嬢のララバイ』でデビューして以降、『時代』『悪女』『糸』『地上の星』『銀の龍の背に乗って』・・・挙げればキリがない数々のヒット曲を生み出し、今もなお第一線を走り続ける中島みゆき。 日本において、70年代、80年代、90年代、2000年代と4つの世代でシングルチャート1位に輝いた女性アーティストは彼女だけ。さらに楽曲提供やラジオパーソナリティ、執筆業など活動は幅広く、近年は多くの若いアーティストに歌い継がれ、世代を超えて支持されている。 そんな長い歴史を歩んできた彼女だが、意外にもこのような展覧会は初めてのこと。2024年4月~6月に埼玉県で開催され、「グランフロント大阪」担当者の熱烈オファーにより関西上陸が決まったという。 ■ さまざまな角度から中島みゆきの歴史を辿る 彼女の歴史を凝縮した同展覧会は、大きく7つのコーナーで構成されている。まずは代表作のひとつ『時代』の歌詞が出迎え、その先にはレコードやCD、DVD、写真、書籍、パンフレットが年代順に並べられた「みゆきストリート」が出現。 会場の壁には曲名が飛び出しているような装飾が施され、裏側には長年活動を共にしている音楽評論家・田家秀樹と音楽監督・瀬尾一三による中島みゆきの魅力を紐解く対談が記されている。 さまざまなアーティストが中島みゆきの楽曲を披露するコンサート『歌縁』を振りかえるコーナーでは、豪華メンバーの名前がずらりと並ぶパネルが登場。後ろには歌った曲名が書かれており、ひっくり返して答え合わせのように楽しめる。 また、YAMAHAの最新レコードプレイヤーコンボが設置され、リクエストした曲を流してくれる『レコード万歳』コーナーや、彼女の楽曲をドラマ・映画・CMに使ったクリエイターの思い、1989年~2019年におこなわれた『夜会』の貴重な舞台模型や実際に着用した衣装なども展示されている。 ■ 中島みゆきの『言葉』を全身で浴びる そして、まさに歌に包まれているような感覚を味わえる『言葉の森』では、歌詞が綴られた布が天井から吊された幻想的な空間。イベント担当者の中田圭亮さんは、「中島みゆきさんの言葉のひとつひとつに重たさがあるので、『言葉を浴びる』というコンセプトで、メッセージを体感できるような空間になっています。人が歩くと揺れたり、透けて見えたり・・・。通路になっているので、通ることで自分の体のなかで当時のことや言葉が跳ね返って体験に変わっていくという仕組みになっています」と説明する。 まさに、「百人いれば百通りに。人は誰かを語り、人は己を語り。」(初エッセイ『伝われ、愛 ―月曜のスタジオから―』より)の言葉通り、1人ひとりが自分だけの中島みゆきをめぐり、また、知らなかった中島みゆきに出合うことができる展覧会となっている。 同展にはグッズコーナーもあり、これまでのツアーグッズや同展のために発行された書籍、受注生産のレコードプレーヤー、大阪で初登場となる商品など、ここでしか手に入らないアイテムが多数ラインアップ。また、隣接する「カフェラボ」にて、メインビジュアルがプリントされた「コラボカプチーノ」(880円)が登場。こちらは大阪会場限定の企画となる。 チケットは一般2000円ほか。期間は7月5日~9月1日、平日・朝10時~夜8時(土日祝は夜7時まで)。「グランフロント大阪北館」地下1階イベントラボにて。