日銀『利上げ』で生活や住宅ローンの影響は?『変動金利』返済額アップかも...「でも慌てて借り換えないで」と専門家 2日は日経平均株価「ブラックマンデー」以来の下げ幅
住宅ローン『変動金利』の人は来年1月ごろから上がりそう!?
では、多くの人が気になっている「住宅ローン」はどうなるのか。住宅ローンには変動金利と固定金利があり、そのときの経済状況によって毎月の返済額が変わるのが変動金利です。4000万円の住宅ローン(35年返済)を組んだ人の場合、例えば金利が0.4%から0.55%に上がると、月々の支払いは2644円上がります(ニッセイ基礎研究所・福本さんの試算より)。総支払いでは111万480円も高くなり、金額にかなり大きな違いが出ます。
住宅ローンアナリストの塩澤崇さんによりますと、約9割の人は変動金利(メガバンクの7月の金利が0.398%)、約1割が固定金利(フラット35の7月の金利が1.84%)だということです。契約時に固定金利が低かったなど、さまざまな考えがあって固定金利を選ぶ人もいると思いますが、圧倒的な金利の低さから変動金利を選んでいる人が多いようです。もちろん固定金利にもメリットがあり、例えば、どんどん金利が上がっても固定金利は当初設定した金利でキープされます。それぞれメリット・デメリットがあります。 ローンの返済額が増えるとなれば変動金利をやめてすぐ固定金利にすればいいのかというと、そういう話でもないようです。住宅ローンアナリストの塩澤さんによりますと、変動金利で借りている人は来年1月ごろから金利が上がりそう、つまり返済額が上がりそうです。ただ、慌てて固定金利に借り換えない方がいいということです。金利が上がったとしても、今の水準ではまだ圧倒的に変動金利の方が金利が低い期間が続くからです。そのため、すぐ変動から固定に変えるのは賢い判断ではないというのが塩澤さんの見立てです。 また、変動で借りている人も固定で借りている人も他の銀行の金利を確認してほしいといいます。変動の人は自分がローンを組んでいる銀行に相談にいき、来年以降、月々の返済がどれぐらい変わるのかをしっかり確認してください。その上で普段の消費行動を考えていくというのが塩澤さんのアドバイスです。 (2024年8月1日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」より)