記憶力・判断力の低下、眠気、イライラ……原因はスマホ由来の“脳疲労”!? 専門家が解説
人間の脳はスマホ慣れしていない
――とはいえ、スマホは手放せないですよね。 人間の歴史の中でデジタルデバイスを扱うようになったのはごく最近のこと。人間の脳は急に進化しませんから、まだまだスマホなどを使用することに馴染んでいないわけです。でもこれからも使い続けていくために、脳を慣らしていかないといけないんですよね。 ――脳を慣らすには何が必要ですか? まだ方法は解明されていませんが、脳の活動には相当な消費エネルギーがかかっているので、脳を適度に休ませることが大切です。 デジタルデバイスから離れることが難しいのは重々承知ですが、休むこともひとつの努力ですよね。本当に疲れていたり、脳疲労の症状を自覚していたりするなら、まずはデジタルフリーの時間を意識して作りましょう。
脳疲労をリセットする方法
――休むというのは、何もしないということですか? アクセルをずっと踏んでいるのが良くないので、カフェでボーッとするのもいいですし、空を見て脳をポカーンとさせたり、瞑想をしたり、お香を焚いてみるのもデットクスのひとつです。 ――仕事中、脳が疲れていると感じたときにできる対処法は? 体を動かすことを意識しましょう。長時間パソコンを見ていたら、体も目も疲れてきますよね。家の中を歩いてみたり、ストレッチを取り入れてみるなどして、気分転換に努めてください。 時間がある週末は、自然に触れるようにするといいでしょう。私たちは、音だったり、ニオイだったり、自然を感じて五感を刺激し、健やかさを維持してきた生き物ですからね。 ――昔の人の生活をベースにすればいいのですか? 昔の人は暗くなったら寝る生活をしていました。もちろん個人差はあると思いますが、体や脳のことを考えると、最低でも6時間以上は睡眠時間を確保したいところです。 また、寝る直前までスマホを見ていると、体内時計を調節しているメラトニンの分泌が低下するため、睡眠の質が下がってしまいます。 ――運動は、筋トレでもいいですか? 脳疲労解消という点では、筋トレも効果的です。そのほか、比較的始めやすい運動としては、ゴルフの打ちっぱなしなどもオススメです。 ――脳の疲れは1日でオフできますか? 度合いによると思います。でも知らず知らずにインプットされるデジタル時代ですから、こまめに疲れを取り、休息に比重を置いて過ごしましょう。