巨人の大御所OBが野球賭博問題に激怒!「米なら巨人は1年間活動停止だ」。
「第3者を交えた委員会を作って、まずは巨人、次に他の11球団すべてを徹底調査すべきだ。そして委員会は、同時に野球賭博に関与した選手が出てきた場合の厳しい罰則を含めた新規約のたたき台を作り、NPBで議論して、コンプライアンスを厳守するための新規約を作って協約に盛り込むべきである。 当然、コミッショナーの裁定力が強まることになる。また、シーズンを通じて各チームのコンプライアンスに目を見張るチームをNPB内に設立して、今後も監視を続け、グレーな事項が出てくれば、すぐに解雇処分を球団に申し付けることができるくらいの権限を持たせることも必要だろう。 また清原問題も起きたのだから、プロ野球選手としてあるべき姿を啓蒙、教育をする学校のような機関もNPBが作り、1、2、3年目の選手は、全員オフにその“学校”に通わせ学ばせることも考えてみればどうだろうか。 コミッショナーがまず強いリーダーシップを発揮して、12球団のオーナーも、自分のチームの利益だけを考えずに球界の発展を真剣に考えねばならないと思う。ファンの信頼と期待を裏切った。それくらいのことをやらねばならないくらいの事件が起きたことを認識すべきなのだ」 メジャーでも1919年のワールドシリーズでホワイトソックスが八百長に関与した「ブラックソックス事件」を契機にコミッショナー制度が生まれ、8人が永久追放となり、1989年にはレッズの監督を務めていたピート・ローズが野球賭博に関わっていた事件が発覚したことで、全球団にコンプライアンス委員が常設され、所属選手だけでなくスタッフにまで怪しい行動が見られないかのチェックの目を光らせている。 開幕前には、コンプライアンス厳守に関する講習会も開き、野球賭博に手を染めるなどのコンプライアンス違反を行えないような環境が整えられている。広岡氏が指摘するのも、まさにその点。 「野球賭博に手を出した選手が所属する球団に対しては、1年間の活動停止のペナルティを与えることを明文化するくらいのルールも作らないと、また再発する可能性も出てくる。こと細かに具体的な規則を決めておくべきだ」と警鐘を鳴らす。確かに今回の問題は、巨人だけで解決できるものではない。NPBは、巨人の管理責任を厳しく問うと同時に、コンプライアンス厳守のためのダイナミックな対策を打ち出す必要はあるだろう。 (文責・駒沢悟/スポーツライター)