「痺れる脚本!」“考察合戦”スタート 話題の韓ドラ『照明店の客人たち』1週目ラストに驚愕…原作者カンフル「最後は胸打たれる」
ドラマ「ムービング」(2023年)のカンフルが原作・脚本を手掛けたことでも話題の韓国ドラマ「照明店の客人たち」の第1話から4話までが12月4日に一挙配信開始。序盤から予測のつかないミステリアスな展開に、視聴者は感想だけでなくその先のストーリーを予想するなど、早くも考察合戦の様相を呈している。(以下、1週目のネタバレを含みます) 【写真】おびえた表情…看護師ヨンジ(パク・ボヨン)を襲う恐怖 ■バス停にいる女性が気になったヒョンミンは… 「照明店の客人たち」は、“始まりと終わりで物語の見え方が180度変わる”ヒューマンミステリー。一部の記憶をなくした人々がさまよう“生死の境目”の世界で、ある路地裏の照明店に引き寄せられる客人たちを描く。 第1話では、バスで帰宅した会社員ヒョンミン(オム・テグ)がバス停で誰かを待っている様子の女性ジヨン(キム・ソリョン)に声をかけるエピソードから始まり、その後、深夜の照明店で店主ウォニョン(チュ・ジフン)のもとを何人かの客が電球を買いに訪れる様子が描かれる。 続く第2話では、ICU(集中治療室)に勤務する看護師ヨンジ(パク・ボヨン)と帰宅途中の女子高校生ヒョンジュ(シン・ウンス)がそれぞれ体験する恐ろしい出来事がつづられ、3話は老人の変死事件を捜査する刑事(ペ・ソンウ)のエピソードが中心。そして4話では、とある“死者”の語りに続き、1-3話で描かれた謎の一部を回収する驚きのラストシーンが用意され、3話までに登場した人々の“本当の状況”が明かされる。 ■店主の助言「見えていないふりを」その意味は? 1話で印象深いのはやはり、物語の重要な舞台となる「照明店」。天井から無数の照明が下がり、一つ一つが眩しく輝いている。店主ウォニョンは、明るすぎる店内で長年働いていたため目を悪くし、サングラスをしている。だが、電球を買いに来たヒョンジュに「明るさを落としたら?」と言われても「それはできない。照明店だからな」と意味深に答える。 そして別の夜には、再び電球を買いにやってきたヒョンジュに「夜になるといろんな人が来る。だいたいは普通の人だ。だが、“奇妙な人”もいる」「じっくり観察すれば見抜けるが、非常に難しい。もし出会ってしまったら、見えていないふりを。見てしまったら、変だと思っていないふりをするんだ」と、真剣な表情で言い聞かせる。 そして4話では、看護師のヨンジが同じような話をする。かつて大事故に遭い、生死にさまよった経験があるというヨンジは、それ以来“いないはずの人”が見えるという。「一目見ただけじゃ分からないこともあるんです。人なのか、そうじゃないのか」「どこか違う。区別が難しい」とも。 どうやら、ウォニョンにとっての“奇妙な人”、ヨンジにとっての“いないはずの人”は、同じ状態にある人々のことのようだ。彼らがなぜ、そう呼ばれる存在になってしまったのか、そして、元の生活に戻ることができるのか。その鍵を握っているのが照明店であり、ウォニョンのようだ。 ■視聴者の考察もスタート「4話一挙配信はそういうことか」 序盤だけ見れば落としどころの見えないホラーのようだが、「ムービング」の原作者カンフルといえば“人間”を描くことで知られた作家。怖がらせて終わり、ではもちろんなさそうだ。 配信開始後、視聴者からは「トイレに行けなくなるレベルの怖さ…!」と序盤1、2話のホラー要素に言及する声のほか、さっそく感想や考察の声も続々。「最初は怖いけど、4話まで見て納得。『おお!』となった!」「これは痺れる脚本!」「4話までが1つのエピソードなんだ…4話一挙配信はそういうことだったのか」「照明店の店主は生死の境目の番人?」「『ムービング』同様、登場人物たちの別々の物語が最後に大きな一つのクライマックスになっていく感じなのかも」といった声が飛び交い、中には「これから見る人はぜひ4話まで一気に見てくださいね!」の声も。4話ラストの衝撃が大きかったようだ。 ■カンフル「『ムービング』より感情に寄り添った物語」 放送開始に先駆け12月3日に行われた制作発表会見では、原作者カンフルとキム・ヒウォン監督、キャスト総勢9人が登壇しながらもストーリーの詳細がほとんど語られないという“ネタバレ厳戒態勢”の中、本作の全体像をうかがい知ることのできるコメントもあった。 脚本も担当したカンフルは「『ムービング』よりももっと感情に寄り添った物語です。ホラーで、スリラーで、ロマンスの要素も入っていて、すべての要素が複合的に絡み合っています。ご覧になる方によってそれぞれの楽しみ方を見つけて、最後は胸を打たれるんじゃないかな」と自信を見せ、「ムービング」にも出演した俳優で今作で初めて監督を務めたヒウォンは「この作品の情緒は全ての人の心を動かすことができると確信しています。すべての方々の心を動かす、それだけに集中しました」と強調。 また、ヒョンジュ役のウンスは「そばにいる人に優しくしたくなる、両親に連絡をしたいと思うきっかけになる作品になればいいな」、バス停で待つ女性ジヨン役のソリョンは「この作品で、さまざまな愛の形をご覧いただけるんじゃないかと思います」などと、作品のヒューマニズムの部分を伝えた。 いよいよベールを脱いだ「照明店の客人たち」(全8話)はディズニープラスのスターで毎週水曜に2話ずつ配信。次回は12月11日(水)に第5、6話が配信される。 ◆文=ザテレビジョンドラマ部