「俺がやるよ」アメリカ代表”陰のMVP”ブッカー…1年前からの有言実行を果たす
男子アメリカ代表は、今夏のパリオリンピックで金メダルを獲得した。レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)が大会MVPに輝き、オールスター5(大会ベスト5)にはチームUSAからレブロンとステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)が選出されている。 一部ではカリーとレブロンのどちらがMVPにふさわしいかという論争も起きていたが、コーチや選手陣が口を揃えるようにその活躍を称えたのは、デビン・ブッカー(フェニックス・サンズ)であった。ヘッドコーチを務めたスティーブ・カー(ウォリアーズ)は「陰のMVP」と称し、アンソニー・エドワーズ(ミネソタ・ティンバーウルブズ)は次のように賞賛した。 「ブッカーは世界中のベストプレーヤーを守り、何本ものショットを防いでいたんだ。だって、彼は70点も取れる選手なんだよ。率直に言って、彼のプレーを見て感銘を受けたね」 ブッカーは、2017年3月のボストン・セルティックス戦で1試合に70得点を記録するという驚異的な数字を残している。その圧倒的な攻撃力を備えながらも、守備やチームプレーで優勝に貢献したブッカー。特にチームUSAの内部で高い評価を得たブッカーの活躍だが、ブッカーは1年前から自身に求められる役割を理解していたようだ。 2023年に行われたFIBAワールドカップで、アメリカ代表は4位という結果に終わっている。この結果を受けて、カイル・クーズマ(ワシントン・ウィザーズ)は自身のX(旧Twitter)アカウントでアメリカ代表について次のように批評している。 「アメリカ代表には、ロールプレーヤーとしての役割を理解できるNBAスターが必要だ。オフェンス面ではボールをうまくコントロールできて、冷静にディフェンスもこなした上で、時にはコーナーで3ポイントを狙えるような選手って、誰かいないかな?」 まさにブッカーが今夏のオリンピックで果たした役割を表しているような文面だが、これはワールドカップ終了後の昨年9月12日に投稿されたものである。さらに、ブッカーはこの投稿直後、クーズマに対して次のようにリプライしているのだ。 「俺がやるよ」 1年前の宣言通り、ブッカーはチームUSAに選出された上で、パリのコートでは求められる役割を果たし優勝に貢献した。閉幕して約2週間が経った今でも、大舞台で有言実行を果たしたブッカーに世界中から驚きとともに賛辞が送られている。
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