日本株、年末の「駆け込みNISA枠消費」需要で大注目の「プロ厳選”好”配当銘柄5選」を実名紹介
INPEX(1605)
■株価(11月15日時点終値)2040.5円 配当利回り(予)4.21% 国内最大の原油・天然ガス開発会社で豪州の「イクシス」を収益柱としている。また、インドネシアでも「アバディ」の開発を進め、2030年代の生産開始を目指している。いずれも世界的な需要拡大が期待されるLNG(液化天然ガス)市場だけでなく、国家エネルギー戦略をも支える重要プロジェクトだ。 原油価格に短期収益が左右されやすい石油関連銘柄には、低PBR(株価純資産倍率)銘柄が多く、資本効率の改善を積極的に進めている企業が多い。「総還元性向40%以上」を目標に掲げる同社も、実際には目標を上回る株主還元を実施してきた。 株主還元の持続性を支えるのは、安定した営業キャッシュフロー(事業活動による現金収入)だ。2030年までの9年間でネットゼロ(炭素中立)関連分野に最大1兆円を投資し、同年には営業キャッシュフローの約1割をこれらの分野から生み出す目標を掲げている。2025年2月には新たな中期経営計画が発表される見込みだが、引き続き目標を上回る高水準の株主還元が期待されよう。
東京都競馬(9672)
■株価(11月15日時点終値)4230円 配当利回り(予)2.36% 地方競馬と不動産を収益基盤に据え、安定成長を続けている。地方競馬のインターネット投票システム「SPAT4(スパットフォー)」は全国の競馬ファンに支持され、収益拡大の中核を担っている。 中期経営計画の最終年度である2025年12月期は、「SPAT4」関連投資の一巡による費用負担の軽減や、不動産取得税など一過性の費用が消滅することで、営業利益目標150億円の達成が視野に入る。配当性向30%を基準とし、1株当たり90円を下限とする配当方針を掲げるなど、株主還元にも積極的だ。 競馬場や物流施設など、多様な不動産資産を保有している点も注目に値する。日本の脱デフレとインフレ定着を背景に、土地や建物といった実物資産の価値向上が期待され、不動産の含み益がさらなる成長の下支えとなる可能性が高い。地域活性化への取り組みも見逃せない。大井競馬場の振興を目的に品川区と包括連携協定を締結し、競馬場敷地内にスポーツやイベントを開催できる大規模アリーナ施設の建設を検討しているようだ。