「今年こそ投資を始めたい」人に伝える大切なこと 初心者の「8つの不安・疑問」をプロが解説:後編
A:なぜ外国への投資を危険と感じるのでしょうか。はっきりと理由が言えますか? 「なんとなく危険な臭いがする」というレベルではないでしょうか。 日本人が大好きなiPhoneは、アップルが販売しています。iPhoneでなければ、Androidでしょう。Android OSはグーグルが作りました。 アマゾンで買い物をしませんか? そのとき、ビザカードかマスターカードを決済に使いませんか? 会社のPCはWindowsでしょう。WordやExcelを使っているはずです。これらはマイクロソフトの製品です。
ランチでマクドナルドに行きませんか。コカ・コーラを飲みませんか。週末にコストコで買い物をしませんか。 もうお気づきだとは思いますが、これらはすべて米国企業です。これら企業に何か危険な要素はありますか? 企業の規模としても、ブランド力としても、世界シェアとしても、稼ぐ力としても、日本企業よりずっと強力です。 米国以外の世界にも目を向けましょう。最先端の半導体を作るのは、台湾のTSMCです。世界一の食品・飲料メーカーはスイスのネスレです。世界の3大資源メジャーは、豪州のBHPグループ、英国のリオ・ティント、ブラジルのヴァーレです。ラグジュアリーブランドの世界的リーダーはLVMHモエヘネシー・ルイヴィトンです。
ご存じの企業、ご存じない企業があるとは思いますが、世界で確かな存在感のある企業ばかりです。 米国の、世界各国の、これらすべての企業が世界に欠かせない存在です。つまり、確かな資産形成のために、外国企業への投資は危険どころか、避けては通れないと言えます。 ■「値下がり」は安く買えると喜ぶ局面 Q:値下がりが怖いです。損したくありません。 A:投資は年月をかけてするものです。ゆえに、ゴールベースで考える必要があります。にもかかわらず、昨日・今日・明日の株価にメンタルを揺さぶられる、マーケットベースで考えがちな人が多いように感じます。