【筑後鷹】育成2年目オスーナ 無限の可能性を秘める いとこは20年ナ・リーグ2冠王オズナ
ソフトバンクの育成2年目、ホセ・オスーナ外野手(17)は3、4軍の非公式戦で打率こそ・215だったが、60試合出場と出番を増やした。技術面だけでなく日常生活にも成長が見られる。いとこには20年のナ・リーグ本塁打、打点の2冠王・オズナ(ブレーブス)がいるロマン砲の“2年目の通信簿”は――。 【写真あり】こだわりのド派手パンツ!ソフトBスレンダー右腕の私服ショット 日本でいえば高校3年生のオスーナ。来日2年目であどけない表情は抜け、10キロ以上も増量して94キロと体もたくましくなった。今秋のフェニックス・リーグで2軍デビューも果たした。来季3年目に向け「2軍で結果を残したい。(将来は)1軍のレギュラーになるのが目標」と力強く話した。 22年の12月に15歳9カ月の若さで育成契約を結んだ。来日1年目の昨季は左肩を痛めた影響もあり、3、4軍の非公式戦に40試合出場で打率・219、0本塁打、5打点だった。今季は体づくりを進めながら60試合出場で打率・215、2本塁打、22打点と成長を見せた。「バッティングは頑張れた」。技術面ではボールの捉え方を意識しており「もっと角度をつけたい」と試行錯誤している。 10月の3軍の韓国遠征では豪快な本塁打を放った。「印象に残っている一本」と納得のスイングができた。大道3軍打撃コーチは「ある程度、体もできてスイングスピードも上がった」と評価。打つだけという印象から守備、走塁にも成長を感じるとし「三拍子そろった選手になる夢が膨らみますよ」とさらなる成長を楽しみにしている。 日常生活にも確かな変化が見られる。サポートしているウィルフレイセル・ゲレーロ通訳は「ちょっと考え方が大人になってきた。人の話をしっかり聞けるようになったし、時間もちゃんと守れるようになった」と証言する。「結構、弱かった」という早起きに苦労することも減った。「チームメートみんなが優しくしてくれる」と仲間に感謝し、「今は担々麺と焼き肉が好き」と日本の食事も楽しんでいる。 いとこには20年にメジャーで本塁打、打点の2冠王に輝いたオズナ(ブレーブス)がいる。オスーナにとって目標の存在で「すべての面でパワーアップしたい。特にウエートとバッティングは一番取り組んでいきたい」と話した。成長著しい17歳は無限の可能性を秘めている。 (杉浦 友樹) ≪守備や走塁も上達≫オスーナは「守備も良くなってきているし、足も去年より速くなった。いい感じだと思う」と打撃以外の手応えを語る。鍛えてきた釜元4軍外野守備走塁コーチは「シンプルに走ること、強い球を投げるという能力が高い」と素質を評価する。「打球への反応の部分とチャージの意識のところ」などに課題があると指摘し、今後の練習で突き詰めていきたい考えだ。 ◇ホセ・オスーナ 2007年3月27日生まれ、ドミニカ共和国出身の17歳。7歳で野球を始め、11歳で同国の世代別代表としてコロンビア、ブラジル、パナマなどでの大会で打率.380、3本塁打をマーク。13歳まで投手の経験もある。背番号173。1メートル85、公称から12キロ増の94キロ。右投げ右打ち。