フェルスタッペン、将来的なニューウェイとの“再共闘”も否定せず「みんな彼と仕事をしたいと思う」
天才デザイナーと呼ばれ、様々なF1チームを成功に導いてきたエイドリアン・ニューウェイが、レッドブルからアストンマーティンに移籍することになった。そのため、アゼルバイジャンGPが行なわれるバクーでは、共にレッドブルの黄金時代を築いてきたマックス・フェルスタッペンにニューウェイ関連の質問が投げかけられることになった。 【ギャラリー】”空力の鬼才”の名は伊達じゃない! エイドリアン・ニューウェイが手掛けたF1マシン傑作選 フェルスタッペンは現在F1ドライバーズタイトルを3連覇中で、4連覇も視野に入っている。その成功にはニューウェイも大いに貢献していると言えるが、その彼は既にレッドブルのF1マシン開発から離れており、来年3月にはアストンマーティンのテクニカル・マネージング・パートナーとして開発に携わることになる。 ニューウェイのレッドブル離脱が決まった当初、そのニュースをとりわけ惜しんでいたフェルスタッペンだが、その行き先が明らかになった今、再びニューウェイのデザインしたマシンをドライブする日は来るのかについて質問された。 アストンマーティンのマイク・クラック代表がフェルスタッペンを歓迎していると語ったことを聞かされたフェルスタッペンは、こう語った。 「今は別の心配事があってそこに神経を集中しているし、そこに取り組んでいるところだ」 「そういうのは将来的に考えることであって、今は考えていない。エイドリアンと僕は非常に良い関係を築いているし、ニュースが出た後にもメッセージを送った。もちろん発表があることは知っていたけど、喜ばしいことだと思ったからね」 「彼には残って欲しいとずっと言っていたけど、彼は新たな挑戦が始まるんだ。こういうことは覆せないものだ。だから新しい挑戦を求めている人にはワクワクするね」 「ローレンス(ストロール/チームオーナー)がアストンマーティンを成功に導くべく奮闘していることも知っている。だから彼(ストロール)がエイドリアンを獲得したいと思うのは当然理解できる」 ニューウェイと共に働くということは、今も昔もF1ドライバーにとって魅力のあるものだ。ニューウェイはアストンマーティン加入後まずは2026年マシンの開発に携わることになるが、フェルスタッペンはF1が新規則を導入する2026年以降も彼の魅力は損なわれないだろうと考えている。 「ああ、どうなるか分からないけど、僕は彼と一緒に仕事をしてきて、彼がどういう人間なのかも知っているし、何ができるかも知っている。みんなエイドリアンと仕事をしたいと思う。だから可能性としてはイエスなんだ」 ニューウェイ加入のニュースはあくまで話題のひとつに過ぎず、フェルスタッペンにはマクラーレンがタイトル争いのためにチームオーダーを出す可能性を認めたことについても質問が飛んだ。 前回のイタリアGPで失意の6位フィニッシュに終わったフェルスタッペンは、レッドブルと自身がコンストラクターズタイトルとドライバーズタイトルの両方を守ることが“非現実的”なものになっていると話していた。 今回のバクーでも現在の状況について尋ねられたフェルスタッペンだが、彼は雑音をかき消すかのように、そういった質問の多くを一蹴した。 マクラーレンがフェルスタッペンとランド・ノリスとの間にある62ポイント差を埋めるため、チーム内のバトルに関する“パパイヤ・ルール”を見直し、ノリスをサポートする態勢に移行しようとしていることについて、どう思うか尋ねられたフェルスタッペンは、「自分たち自身の問題」であると語った。 「まだやるべきことはたくさんあるけれど、モンツァでマシンのことをより知れたことはポジティブな点だと思う」 「今は自分たちの弱点を理解してマシンをより良いものにすることに取り組んでいるけど、それには時間がかかる。今はとにかくその解決策を見つけようとしているんだ。また、問題を理解してから1週間や2週間で解決できるものではないことも認識している」 「でも、これからは前だけを見て、モンツァのときとは違って良い走りができるように頑張りたい」
Mark Mann-Bryans