11月初めの豪雨影響で不通のJR山陰線、医師の通勤に支障 島根県益田市内の3病院
豪雨被害でJR山陰線の島根県益田市内の一部区間が不通になっている影響で、市内の3病院の医師の通勤に支障が出ていることが分かった。出雲市などからタクシーで送迎するなどしており、経営への悪影響が懸念されている。 【写真】大雨の影響で地盤に亀裂が入ってゆがんだ山陰線の線路 影響を受けているのは、益田赤十字と益田医師会、松ケ丘の3病院で、島根大や鳥取大から医師の派遣を受けるなどしている。特急列車が浜田―益田間で運休している影響などで、遠方の医師が開業時間に間に合わない場合が出ている。このため、前日から益田に滞在してもらったり、出雲市や浜田市からタクシーで送迎したりするなどの対応をとっている。 益田赤十字病院では、医師の派遣を月約80件受けており、運休当初は休診したケースもあった。出雲市からのタクシー費用は片道で約3万円かかり、立石正計事務部長は「いつまで続くのか不安だ」と話す。 山陰線は、今月1日から2日にかけての雨の影響で、石見津田―益田間で線路の地盤や沿線の斜面に亀裂が発生。5日から三保三隅―益田を運休し、代行バスを運行している。JR西日本によると、復旧時期は現在でも見通せていないという。 益田市は18日、県や浜田市とともに早期復旧に向けた要望書をJR西日本山陰支社に提出。山本浩章益田市長は、19日の会見で「影響をどう最小限にしていくか、市としても考えていきたい」と話していた。
中国新聞社