のとじま水族館が歩んだ11カ月…飼育員「すごく時間が長く感じた」能登半島地震で担当のイルカが県外へ一時避難
奇跡のヒラマサ
本館にある人気の「のと海遊回廊」では、天井が落ちるなどの被害があった。 (稲垣)その天井というのは (柳さん)ここの上のほうです。これが上から水が漏れてきて一部落ちちゃって (稲垣)のと海遊回廊っていえばのとじま水族館の目玉のひとつなんですけど (柳さん)本当きれいだったんですけどね。その時はもう無残な姿になってましたね (稲垣)今、気持ちよさそうに泳いでますけどね。当時は魚も厳しい状況だったですか (柳さん)どうすることもできなくて、もう本当に。死んで浮くのをただ見ているだけしかないという感じでしたね (稲垣)いわゆる仲間たちとの別れがあった中で、今こういう泳いでいる姿を見ると (柳さん)ここまで復活できたなっていうのが。あの現状を見ているので、ここまできているとすごいなと感じますね (柳さん)これだ(笑) (稲垣)なんですか? (柳さん)この水槽で唯一生き残ったヒラマサです。震災から1匹だけ生き残ったんです (稲垣)え~ (柳さん)そうなんです、これだけ生き残ったんです (稲垣)すごいですよね (柳さん)1匹だけ 一際大きいのが奇跡のヒラマサの特徴だ。
待ち望まれるイルカショーの再開
大型の動物などはその命を守るため全国の水族館や動物園に避難させた。その動物たちも徐々にのとじま水族館へ戻ってきている。11月19日には福井県の越前松島水族館に避難していたカマイルカ2頭が帰ってきた。柳さんたちが担当しているイルカだ。そのイルカたちが活躍するプールは…。 (稲垣)まだ水張れてない (柳さん)まだ張れていないですね。もう少しなんですけど、塗装が乾くのをちょっと待っている (稲垣)これからに向けて準備は少しずつ整っている? (柳さん)後は乾いて水張るだけです (稲垣)今帰ってきたイルカはどちらに (柳さん)トレーニングセンターに。プールで体調整えるために (稲垣)元気でいる? (柳さん)今元気でエサも食べている (稲垣)餌やってるときどうでした (柳さん)やっぱりこれこれって感じで。エサやりをやりたかったのはありますね (稲垣)イルカのショー待ち遠しいでしょう (柳さん)そうですね。いつになるかちょっと…全部のイルカが戻ってこないと何とも言えないので。個人的には待ち遠しいですね (稲垣)だってお客さんがたくさんいて (柳さん)そうですね。もう一回ここね、満員にしたいですね (稲垣)ふるさとののとじま水族館でイルカとともに暮らしてきた20年。その飼育員としての魅力って (柳さん)僕も頑張るんですけど、イルカもすごく頑張ってくれるんで、それをお客さんが喜んでくれるのが一番うれしいですね。一緒になって作り上げたものが形になったときってのは、それでお客さんが喜ぶとなおさら嬉しい。失敗するときもたくさんあるんですけど、うまくいってお客さんも歓声あげるとよかったと思いますね (稲垣)その日々が戻ってきますよ (柳さん)楽しみです (稲垣)のとじま水族館、これからだんだん賑わいも取り戻していくと思うんですね。今後この水族館をどんな形にしていきたいか教えてください (柳さん)今は歓声が聞こえないんで、なんとか歓声が聞こえるようにしたいなと思います (稲垣)そしてのとじま水族館があるふるさと能登島についてはどんな思いがありますか (柳さん)少しずついろんなところで復興し始めているので、まず水族館が復興して、それに続いていただければなと思いますけども (稲垣)そんな形になっていくことを僕も一歩一歩また見ていきますので、今後ともよろしくお願いします (柳さん)お願いします。どうもありがとうございました
カマイルカ全頭が水族館に帰還
神奈川県横浜市に避難していたイルカが12月5日夕方、到着した。横浜の八景島シーパラダイスに避難していたメスのカマイルカ5頭だ。のとじま水族館のカマイルカは地震の後、和歌山県にも避難していたが、これで11頭全てのイルカがのとじま水族館に戻った。 (石川テレビ)
石川テレビ