【大学野球】仙台大の1年生トリオが活躍…仙台育英の甲子園Vメンバー斎藤陽の2安打2打点などでコールド勝ち
◆春季リーグ◇仙台六大学野球 第1節第2日 ▽2回戦 仙台大8-0東北大=7回コールド=(14日・東北福祉大野球場) 仙台大が8―0の7回コールドで東北大を下した。仙台育英(宮城)で22年夏の甲子園優勝メンバーだった3番・斎藤陽(ひなた)右翼手(1年)が、リーグ戦初スタメンで3打数2安打2打点。先発して5回無失点の大城海翔投手(1年=滋賀学園)、開幕節2試合ともマルチ安打の1番・今野悠貴左翼手(1年=東陵)と“1年生トリオ”が活躍した。東北福祉大はリーグ戦初登板初先発の大森幹大(3年=東海大相模)が4回を1安打無失点と好投し、宮城教育大に11―0で5回コールド勝ちした。 *** ピッカピカの1年生たちが、仙台大のユニホームを身にまとって躍動した。仙台育英2年時、夏の甲子園で東北勢初の日本一に輝いた斎藤が初のベンチ入り&スタメン出場で、3―0の2回無死二、三塁から左翼線へ2点適時二塁打。13日はBチームのオープン戦に出場も結果を残し、つかんだチャンスを生かした。「逆方向にしっかり打ててよかった。応援のスタイルとか高校と違って、雰囲気よく楽しくやれました」と振り返った。 2戦目の先発マウンドを任された技巧派左腕の大城は持ち味の高い制球力を武器に5回を投げて1安打、毎回の7奪三振で無失点。「緊張もあったけど、マウンドに立ったら楽しくなりました」と笑顔をみせた。投手陣には自身より球の速い投手がたくさんいるが、「速さじゃなく球の質を意識して、キャッチャーの構えるところに投げることが大事」と強みを生かした投球で違いをみせた。開幕節2試合とも1番に入った今野は「チームに勢いをつける打撃やプレーをしようと思った」。13日が3打数2安打1打点、この日は4打数3安打と言葉通りにチームをけん引した。 1年生が開幕節から先発出場したことに、森本吉謙監督は「もう(チームの)一員なので学年はあまり気にしない。状態のいい選手を使っていく」と話し、「思い切りやってくれればいい」と期待を寄せた。「1年生らしく積極的にやっていければいい」と意気込んだ斎藤のように、これからも若き力がチームを活性化させる。 (有吉 広紀) *** 初のリーグ戦マウンドとは思えない堂々とした投球で、東北福祉大・大森が相手打線を力でねじ伏せた。自己最速に並ぶ149キロの直球を軸に、先発して4回を投げて1安打6奪三振無失点。リーグ戦前のオープン戦から先発として結果を残しており、「(先発で)いくつもりでいた。テンポよく投げられたときは良かった」と手応えを語った。 昨年まではベンチ入りすら一度もなかった。冬場から投球フォームをワインドアップから、巨人・西舘勇陽投手(22)のように走者がいなくてもクイックで投げる形に修正。制球もまとまり、球の質も上がったことで急成長した。「どんな相手でも自分の投球をやるだけ」と力強く語った大森が、豊富な投手陣の中で存在感をみせていく。
報知新聞社