野球王国・愛知の“頑張る公立校”が面白い! 私学隆盛の中での奮闘、「新基準バットは追い風だ」と甲子園へ虎視眈々
愛知の高校野球のすそ野を支えるのは公立校
同地区は、私学が日本福祉大附しかないということもあるが半田、横須賀といった進学校や知多翔洋、東浦、東海南なども競い合っている。春の知多地区予選も激しい競い合いが期待される。 また、今秋は東三河勢の躍進が光ったが、公立勢としても好投手を擁する豊橋東と豊橋商は、かなり高いレベルでまとまっていると評価されている。 進学校の豊橋東は秋季県大会時に感染症によって、主力選手が大会に出られないということになってしまって不運もあった。その巻き返しも期待される。 豊橋商は、投手の二枚看板がおり打線も力がある。県大会は、それがもう1つ機能せず西尾東に屈したものの、その後に開催された全三河大会では西尾東にリベンジし西尾、岡崎工科、私学の桜丘を下して優勝。力のあるところを示した。 他にも伝統のある成章や国府、23年には好チームを作り上げていた蒲郡に加え、豊橋工(現豊橋工科)を21世紀枠で甲子園に導いた林泰盛監督が率いる豊橋西や、地域一番の進学校として人気のある時習館も注目だ。 こうした公立校勢が、愛知県の高校野球のすそ野をしっかりと支えている。全国一、二を競う大会参加校を抱える愛知県の高校野球。甲子園を目指す強豪私学に対して、その一角をどう喰い下がって倒していくのかということを目指す公立校も多い。その戦いぶりも含めて、愛知県の高校野球は今年も興味深い。 (文/手束仁)