障害者の感性を生かして、新しいデザインで仕上げられたトートバッグなどユニークな品々が、境港市にある障害者の就労支援施設と山陰の企業との連携で完成し、3日に市長にお披露目されました。 境港市の伊達市長を訪ねたのは、デザインの元となる障害者の絵画作品などを提供した市内にある就労支援施設「まつぼっくり事業所」と、デザインを担当した出雲市にある企業「山陰パナソニック」の担当者です。 こうした作品を元に、プロのデザイナーがひとつのアートに仕上げたということで、今回は障害者9人の作品を使って、海の海底遊園地をデザインし、海の生き物たちが共生する姿を通じて、地球保護と持続可能な未来の重要性を表現。そのデザインを使ってトートバッグと手ぬぐい、それにクリアファイルの3点を完成させました。 山陰パナソニック・渡部幸太郎社長： (日常生活で）当たり前のようにこうしたデザインを使ってもらえるような、そんな社会を目指していきたいと思いますし、障害のある方だけでなく、その家族や福祉関係のみなさんの幸せの力になれるように頑張っていきたい。 山陰パナソニックでは、『バディアートプロジェクト』と名付けて、障害のある人とバディ＝相棒となってモノづくりし、販売に繋げる活動を続けていて、今回は鳥取県内を会場にまもなく始まるねんりんピックで、境港市から参加者たちへの記念品として発注を受けました。 境港市・伊達市長： 市長の公約で、共生をキーワードにしている。（デザインも）自然と共生がテーマになっていて、良い作品を作ってもらって私ながら喜んでいるところです。 まつぼっくり事業所・足立博文さん： 最終的に形になって、こうした自分たちが住んでいる地域のイベントに取り上げていただくこと、すごく励みになると思います。自信にもなると思います。すごくうれしく思っていると思います。 3日に集まった関係者は、こうした取り組みを通して、仕事をする障害者の地域貢献はもとより、ひいては人件費アップなど、就労環境の改善にもつながればと期待を寄せていました。