広島県

　広島県警が捜索していた行方不明の女児を保護したとして、県警佐伯署は、広島市立城山中学校1年の男子生徒3人に感謝状を贈呈した。 【写真】広島県警察本部

　同署で9月19日、河崎啓史署長から感謝状を贈られたのは生徒3人。 　同署によると、3人は8月21日夕、広島市佐伯区の公園近くで、「ママ、ママ」と声を上げている女児を発見。女児が所持していたヘルプカードを頼りに女児の母親と連絡を取り、女児を無事に引き渡した。母親が迎えにくる間、やさしく声をかけたり茶を与えたりして女児を安心させたという。 　同署は、家族から「娘が自宅からいなくなった」との110番を受け、女児を捜索していた。

　ヘルプカードは障害を持つ人が緊急時や困ったときに助けを求めるため、緊急連絡先や支援してほしい内容などを記載した名刺サイズのカード。生徒は「ヘルプカードがテレビで紹介されているのを見て知っていたので、緊張せず対応できた」と振り返った。別の生徒は「今後も困っている人を見つけたら行動したい」、他の生徒も「お母さんと泣きながら抱き合っている姿を見て安心した」と話した。 　河崎署長は「3人の自発的な連携は、大人でもなかなかできない称賛されるべき行動。これからも親切の輪が広がってほしい」と3人をたたえた。