【バスケ】「内容は負けゲーム」琉球ゴールデンキングスの桶谷大HC、5連勝も険しい表情 言及したDFの“課題”とは…
荒川「チームとして悪い時間にどういうバスケをするか」
桶谷HCは会見冒頭の試合総括で、反省を口にした。 「勝ちはしたんですけど、内容的には僕たちが求めているレベルのゲーム内容ではなかったです。自分たちがフラストレーションをどんどん溜めていって、悪い流れをつくって、最終的にリードを自分たちで失っていった。正直、内容的には負けゲームだったと思います」 25得点、9リバウンド、8アシストという圧巻のスタッツを残したローに触れて「ヴィックが得点を決めてくれて、そこで勝てました」と評価したが、さらに苦言は続いた。 「3BIGはディフェンスでハマってはいたんですけど、ケヴェが集中力を欠いていたりする場面もありました。彼は点数を取っていたけど、ディフェンスは全然機能していなかった。そういったところも含めて反省の多い試合でした」 この日、ディフェンスのハッスルやコーナー3P、ファストブレイクなどで存在感を見せた荒川も「試合を通して良い部分も多くありましたが、悪い時間帯にチームとしてどういうバスケットをするかという点で、学ぶべき部分がたくさんあった試合になったと思います」と語り、厳しい表情を浮かべた。
第3Q最後のプレーが象徴する相手の「イージースコア」
スコアチャートだけを見れば最終盤で一気に追い付かれた印象だが、二桁点差を奪っていた第3Qあたりから流れを失う兆候は現れていた。 指揮官が「無意識のうちに『順位的に勝てるだろう』と思ってるように見えました。自分たちが(やるべきことを)やれてないことにフォーカスできず、審判にフォーカスしに行こうとするところも随所にありました」と振り返る通り、プレーが継続しているにも関わらず、レフェリーの判定に不満を訴えてディフェンスの戻りが遅くなる選手もいた。 メンタル面のコントロール以外にも、荒川は状況判断の課題にも触れた。 「リバウンドを取られた後の相手のファストブレイクに対して、チームファールが溜まっていない状況でファウルができず、イージーなスコアを取られた場面が数多くありました。そこを止めるだけでも印象は変わるので、もっと強いチームになるためにはどれだけイージースコアを減らせるかは課題になると思います」 状況判断が良くなかった象徴的な場面として、桶谷HCと荒川が口を揃えたのが第3Q最後の場面だ。 残り5.8秒、京都側コートのエンドラインからリスタートし、右サイドでボールをもらった岡田がドリブルで駆け上がってきた。この時点で琉球のチームファウルは三つ。ローが進行方向の正面に入るが、岡田に左ドリブルで中央を突破されて簡単なレイアップシュートを決められた。ファウルで止める選択肢もあったが、ローポストのアルマはラシード・ファラーズのクリアアウトで抑えられ、逆サイドにいた荒川やカークがカバーに入ることもなかった。 「あのやられ方が僕は一番納得できなかった」と言う指揮官は、語気を強めて続けた。 「岡田選手のようなプレーヤーは、ずっとちゃんと守れていても、ああいうワンプレーで息を吹き返し、第4Qで一気に畳み掛けることができる。自分たちが彼に対して隙を見せてしまった。彼は左のドライブが強い。チームファウルを三つしかしていない中で、颯がファウルすることもできた。相手の速攻で彰吾がファウルせずにそのままレイアップまで持って行かれたシーンもあったし、『もっとバスケットうまくなろうぜ』というところです」 このシーンについて、荒川も「第3Qの終わり方であったりとか、部分部分で簡単に取られなくて済んだ場面がたくさんあるので、そういうところでファウルを使ったり、もっとコミュニケーションを取ったりすることは必要だと思います」と語り、改善を誓った。