【インドネシア】ニトリ2号店オープン、来年3月に3号店も
家具・日用品販売大手のニトリホールディングスは13日、インドネシア2号店をオープンした。同国の大手財閥リッポー・グループが首都ジャカルタで運営する商業施設に出店した。2025年3月には3号店を同じくリッポー・グループの商業施設に出店することも決まっている。 2号店は、西ジャカルタの商業施設「リッポー・モール・プリ」のセカンドフロア(建物構造上は4階)に設けた。店舗面積は約730坪(約2,413平方メートル)。ニトリグループとしては1,044店舗目となる。 ニトリは7月、ジャカルタで最大級のショッピングモール「セントラル・パーク・モール」に、1号店(店舗面積は約2,116平方メートル)をオープンした。1号店についてニトリホールディングスの武田政則副社長は「予想していた以上に売れ行きが良く、輸入規制の影響もあって完売した商品もある」と説明した。 ■輸入規制に備え現地生産商品を開発 武田氏は、インドネシアの売れ筋商品の1つに電動リクライニングソファを挙げ、国内で流通している同様の商品よりも値頃感があるとアピールした。一方で、日本では人気の高い室内物干しスタンドは「インドネシアでは大家族の家庭が多いこともあり、小さすぎると評価はいまひとつ」(武田氏)という。 顧客の意見を吸い上げた商品開発が、ニトリが直営店を運営することでできる強みの1つだとし、今後は日本の商品からサイズやカラーを調整し、東南アジア諸国連合(ASEAN)の消費者好みの共通商品を開発して展開していくという。 また、インドネシアでは人気の高いキッチン用品の輸入規制が厳しく「来年以降は金属製キッチン用品の輸入ができなくなる」(武田氏)のに備え、現地生産する商品の開発を進めていることも明らかにした。 現在、インドネシアの協力工場で生産している商品は全体の約10%。カーテン布地などのファブリック製品に特化すれば約20%を占めるという。 ■3号店は南ジャカルタ・クマン地区に 「リッポー・モール」の運営会社リッポー・モールズ・インドネシアのヘンリー・リアディ最高経営責任者(CEO)は 、ニトリ3号店を南ジャカルタ・クマン地区の「リッポー・モール・クマン」に25年3月にもオープンする予定を明らかにした。 武田氏によれば、現時点で5号店まで出店計画が固まっているほか、さらに十数店舗についても交渉を進めている。物流センターを西ジャワ州チカランに設けており、現時点の出店地域はそこから物流が可能なエリアになるとした。 武田氏は「ニトリはお客さまの近くにお店があることが強みだ。今後は1号店、2号店のように家具を中心とした店舗のほかに、家具以外のホームファッション商品 を取り扱う店舗も展開しながらドミナント(支配的地位)を形成し、向こう10年間で80店舗以上に広げていきたい」と話した。