組員を銃撃したとして殺人未遂罪に問われた山健組組長に無罪判決…神戸地裁
神戸市中央区で2019年、組員を銃撃したとして殺人未遂罪などに問われた山健組組長・中田浩司被告(65)の裁判員裁判の判決で、神戸地裁(丸田顕裁判長)は31日、無罪(求刑・懲役20年)を言い渡した。 【図表】「ここ10年で治安が悪くなった」…思い浮かべた犯罪のトップは?
中田被告は、対立関係にあった山口組系弘道会の事務所前の路上で19年8月21日、組員に向け拳銃6発を発射し、うち5発を肩や腹に命中させ、重傷を負わせたとして同12月に起訴された。
公判では、中田被告が犯人かどうかが争点となった。
検察側は、犯行現場と被告宅の間にある多数の防犯カメラ映像を基に、事件後、現場近くにいた人物が被告宅に入っていったと指摘。その服装が、別の場所で映っていたその日の被告と同じで、犯行の動機があることも踏まえ、被告が犯人だと主張した。
弁護側は「服装が一致しているだけでは、同一人物とは言えない。中田被告を犯人とする直接の証拠は何もない」と無罪を主張した。