[MOM1033]東洋大MF増田鈴太郎(4年)_初日本一に王手、起用に応える決勝弾「ここでやれなかったら僕は終わり」
[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ] [12.25 インカレ準決勝 桐蔭横浜大0-1東洋大 栃木県グリーンスタジアム] 【写真】「イケメン揃い」「遺伝子を感じる」長友佑都の妻・平愛梨さんが家族写真を公開 初の大学日本一に王手をかけるゴールとなった。東洋大MF増田鈴太郎(4年=東海大相模高)は0-0で迎えた後半33分に決勝ゴール。「本当に勝ちたい気持ちが強かったので。このチームで優勝したいという思いで先制できた」と喜びを口にした。 後半33分、右CKを得た東洋大はMF湯之前匡央(3年=柏U-18)が蹴り込むと、ゴール前の増田が冷静に対応。「GKをブロックしながら得点を狙っていた。味方がうまくニアで釣ってくれて、自分のところが空いた。あとは気持ちで」。ヘディングシュートをゴール方向に合わせ、待望の先制点となった。 先制すれば、あとはその得点を守るのみ。守備に自信を持つ東洋大の面々が細かい網を張る。「1点を取れれば勝てる自信はあった」。残り時間を守り切り、初の全国制覇まで1勝となった。 今大会に懸ける思いは強かった。リーグ戦では18試合出場中スタメンは4試合のみ。途中出場でのプレーが多く、今大会でも4試合中スタメンは1試合だった。「インカレは調子がよかったので、スタートから使ってくれないかなと思っていた」。すると、準決勝の大一番で2度目の先発入り。「今日使ってくれたので、ここでやれなかったら僕は終わり」。サイドハーフから最前線にポジションを移しながら、自らの役割に徹し続けた。 「シーズンを通してスタートという形はあんまりなく、途中出場だった。今日はスタートからだったけど、本当に結果を残して自分のこの先を決めなきゃいけない。本当に人生を懸けてやっている大会」。後半42分の途中交代まで走り続け、1-0の勝利に大きく貢献した。 出会った人たちのためにも、ピッチに立ち続ける。準々決勝で対戦した大阪体育大には東海大相模高のチームメイト、DF峰田祐哉(4年=東海大相模高/山口内定)がいた。 互いにベンチスタートながら、終盤の10分程度は敵味方ながら一緒にプレー。「高校の同期で同じところでやっているのは僕とアイツだけ」。学校のクラスメイトでもあり、峰田がキャプテンで、増田はそれを支える副キャプテン。高校時代に一緒にいた親友と、大学4年間で初めて同じピッチに立った。「最後にやれてうれしい気持ちが一番強かった」。勝者が進み続ける世界にいる。それでも、峰田のような親友やライバルたちの思いは忘れることはない。 「峰田の思いも……というか、高校でサッカーを辞めた人の思いとかも全部、東洋で出れていない選手も含めて、その代表で出ている。その責任は必ずある」 歩み続けた責任を抱えながら、あと1勝で大学サッカーの頂点にたどり着く。「(みんなの思いに)応えるために最後優勝という結果を得る。それで報告できればいいと思っています」。自分一人だけの戦いではない。出会った人々の代表として、インカレ制覇に臨んでいく。
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