教育費の目標は「まずは大学までに400万円」がおすすめの理由
子育てをする中で、多くの親を悩ませるのが教育費の問題。 子ども一人につき、いつまでに、いくらあれば安心か、その具体的なアドバイスを、ファイナンシャルプランナーの橋本絵美さんの著書『子ども6人FPが教える お金が貯まる・使える 紙1枚かんたん家計管理』より抜粋してご紹介します。 【画像】すぐマネできる!食費節約のための献立パターン ※本記事は、橋本絵美著『子ども6人FPが教える お金が貯まる・使える 紙1枚かんたん家計管理』(日本実業出版社)より、一部を抜粋編集したものです。
教育費は大学入学までに400万円は貯めたい
子どもがどのような進路を選ぶかはわかりませんが、多くの子は高校を卒業後、大学や専門学校に進みますので、この費用を貯めるのが教育費のひとつの目標です。 私立の四年制大学の場合、1年間の学費平均は文系で約96万円、理系で約132万円※1です。これに、初年度は入学金もかかります。国公立は学部に関係なく、授業料は約54万円※2ですが、県外に進学すれば一人暮らしの費用もかかるため、一概に安いとはいえません。専門学校も授業料は高く、私立大学と同程度かかると思ってよいでしょう。 教育費の目標目安としては、高校卒業時点で400万円をおすすめしています。最低でも300万円、できれば500万円くらいあれば安心です。400万円あれば、入学金や入学時のパソコン代、引越し代を含め、2~3年分の学費は間に合います。不足分は通いながら貯めていくこともでき、奨学金を借りるにしても最後の1年分くらいで済むので、子どもに負担をかけすぎずに済みます。 ※1 文部科学省 令和3年度私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額より、授業料、施設設備費を抜粋。 ※2 文部科学省 国公私立大学の授業料の推移より。
中学受験する場合の学費目安
少し前までは、中学受験するのはクラスのごく一部の子くらいでしたが、今はかなりの人数が受験するようになり、都市部だけでなく地方にも「中学から私立志向」の動きが広がっています。 中学から私立に通わせる場合、気になるのは学費ですが、文科省の「子供の学習費調査(令和3年度)」によると、年間で約144万円(塾代含む)です。授業料だけ見れば約48万円ですが、それ以外に学校納付金や、通学定期代、修学旅行費、学用品費などが公立より高くなり、塾に行かなくても年100万円は超えます。 中学には、高校のように授業料無償化の助成制度もありません。少なくとも、大学の学費を貯めながら月10万円を払い続けられる経済的余裕がないと、厳しいと思ったほうがいいでしょう。我が家も、一人につき月10万円を払うつもりで計画しています。 受験前にも、小学校3年生くらいから塾に通い始めるため、塾代も用意する必要があります。子どもが一人なら、ママのパートでもなんとかなりますが、二人、三人いる場合は慎重にプランニングしましょう。 資料:文部科学省「子供の学習費調査(令和3年度)」