まっすぐ80m両側ずらり本棚! 普段見られない"図書館の裏側" 貴重な映像フィルムは「冷蔵庫並み」で温度管理
■本を修理して後世に残すボランティア 総合図書館本館のほか、分館が市内に11あります。返却ポストは、地下鉄博多駅やショッピングモールの木の葉モールなど14か所にあり、本を毎日回収したり、配達したりしています。その中で、傷んでくる本もあるんですね。 神戸:バックヤードで働いている方が、結構いらっしゃいますね。 森田さん:そうなんですよ。意外と図書館で働く人は多くて、本館だけで100人ちょっと働いてますね。いろんなお仕事がありますので、表に出てる司書さんだけじゃなくて、バックでいろいろと図書館がうまく運営していけるように働いてくださってる方もたくさんいらっしゃいます。 森田さん:ボランティアの方々が修理をされている所です。ノリだったり、糸だったり、いろんなものを使って。熟練の方もたくさんいらっしゃいますので、 神戸:はー。バラバラになっていますもんね、本が。 森田さん:そうですね。よく「ちょっと破れちゃったから」って言ってテープで貼ってきちゃう人がいらっしゃるんですけども、本当に絶対にやめていただきたい。テープを貼って戻されると、その本が変色しちゃうんです。そういう風にカウンターで言っていただければ、できる限りこちらで修理しますので。 神戸:こんなバラバラでも…、ノリで貼り付けるんすか? ボランティアの女性:ノリで貼り付けるのとか、縫ったり。 神戸:あ、糸で縫ったり。 ボランティアの女性:バラバラ、ビリビリなので、全部外してテープ修理をした後に、今度は縫っていきます。そして元通りになっていきます。 神戸:すごいですね、びっくりしました。 森田さん:買おうと思っても買えない本もたくさんあるので、皆さんの手で直しながら、ずっと後世の方も見ていただけるように修理をしているんですよね。 神戸:ああいうボランティアの方がいらっしゃるのは、すごいですね。 森田さん:交通費を図書館で持ってるわけじゃないんですけど、足しげく通ってくださって、年間で何百時間とボランティアをしてくださる方もたくさんいらっしゃるので、本当にありがたいですね。 ボランティアの人たち、すごいんですよ。知らないことばかりでした。福岡市の財産ですね。 総合図書館のバックヤードツアーは、夏休みに体験できるチャンスがあります。開催日は8月1日(木)、4日(日)の午後、定員はそれぞれ20人です。申し込みは総合図書館ホームページで、7月15日から22日の間に受け付けます。詳しくは、福岡市総合図書館のホームページをご覧ください。抽選だそうですが、当たったら楽しめますよ。
■神戸金史(かんべ・かねぶみ) 1967年生まれ。毎日新聞に入社直後、長崎支局で雲仙噴火災害に遭遇。福岡、東京の社会部で勤務した後、2005年にRKBに転職。ニュース報道やドキュメンタリーの制作にあたってきた。23年から解説委員長。最新の制作ドキュメンタリーは、『リリアンの揺りかご』(映画版、80分)。
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