ドリフトのために沖縄から就職!? 現役ディーラーメカが挑む 1000馬力の2JZの咆哮に学ぶってマジか
D1グランプリといえばドリフト競技のパイオニアでもあり、世界的にドリフトを知らしめた競技としても有名だ。そんなD1、さまざまなマシンが参戦するが実はディーラーメカニックが現場で作業をするチームがある。ウエインズトヨタ神奈川の取り組みに迫る!! 【画像ギャラリー】1000馬力の走りは痛烈だぜ!!!!期待のホープを支える90スープラを見よ(41枚) 文:ベストカーWeb編集部/写真:塩川雅人(ベストカーWeb)
■圧倒的なマシンの性能に度肝を抜かれる
モータースポーツの世界は広い。国内でいえばスーパーGT、スーパーフォーミュラというトップカテゴリーをはじめ、参加型レースのヤリスカップや、全日本ラリー、ジムカーナ、ダートトライアルなど、多くのカテゴリーがある。 そのなかでもベストカーWebではあまり取り上げないD1というカテゴリーがある。読んで字のごとく、ドリフト競技のカテゴリーであり、国内外のドリフト競技のパイオニア的存在だ。 そんなD1だが、とにかくマシンの迫力が半端ない。今回取材した「俺だっ!レーシング」の90スープラには2JZ-GTEが搭載される。いまでも耐久性、そして怒涛のパワーを考えれば直6の名機2JZが選択されるのは当然の流れ。1000psのパワーはさすが。 山中真生(やまなか・まお)選手が駆るマシンを見ていると耳元でエギゾーストから排出される2JZの生き生きとした咆哮が聞こえ、そしてタイヤスモークと匂いが身を包む。本当に五感をくすぐるカテゴリーだなと感じる。
■メンテナンスは現役ディーラーメカニックが担当
今回は福島県のエビスサーキットのラウンドにお邪魔したが、なんと「俺だっ!レーシング」のスープラには専属のメカニックに加えてウエインズトヨタ神奈川のディーラーのメカニックも3人参加している。 もちろん参加は希望制だが、174の店舗、そして社員数3902人を誇るウエインズトヨタ神奈川だけあって「誰でもどうぞ」というわけではない。それもあってか参加者のモチベーションは高かった。 この手の活動になると「会社の方針でやっているんです」という参加者も少なくはない。取材に誘われて現場に行くと「なんか話が違うじゃん!!!」というケースもある。ただ今回は違った。 富本さん、青木さん、吹野さんの3人のディーラーメカニックの皆さんに取材したが、それぞれ異なる店舗で勤務する3人の連携もバッチリ。いい意味でメリハリがはっきりしている。 なかでも富本さんは入社2年目。なんと沖縄からウエインズトヨタ神奈川に入社したという。 「D1をやっていると聞いていてずっと気になっていたんです。沖縄から出て世界を知りたいという思いもあったので、意を決して神奈川に就職しました。冬が心配でしたがまだダウンジャケットも持っていないんですけどね(笑)」。 青木さん、吹野さんはトヨタ検定1級の中堅整備士。2年目の富本さんに的確に指示を出しながら、和やかに作業が進む。この辺りは店舗の様子が伺える。