「令和のコメ騒動」を検証 一過性?来年再燃? 関係者を直撃
しかし今後は、価格の高騰から消費量は減少。この1年は、コメの生産量が需要を上回る見通しとしています。 農水省の担当者は今回の騒動は主に南海トラフの臨時情報によって起きた特異な現象で再度、こうしたことがない限り騒動は起きないとみています。 柴田和広 記者 「一方、コメの流通業界からは、この夏のコメ不足は、決して一過性のものではないという声も聞こえてきます」 地場の大手コメ卸、食協の 武信和也 社長です。 食協 武信和也 社長 「5年産が作況指数の割には収量が少なかった、ということになって、コメ騒動になりました。ことしの作柄も平年作という話がありますが、どの産地も思ったよりとれてない」 武信社長は、コメ騒動には国の発表以上にコメの生産量が少なかったことが関係しているとみています。ことしも全国のコメの作柄の良し悪しを示す作況は「平年並み」ですが、各地のJAや生産者の話から、去年より1割から2割少ないとみています。 影響は主に2つ。1つは、さらなる値上げです。 武信社長 「通常の価格の2倍の相場で今、コメが動いています。1割から2割上がるんじゃないかと思います。年明けですね。1割くらいは上がると思います」 もう一つはことし、新米の販売時期を例年より1~2か月前倒しした中、来年の夏、再度、コメ不足が起きるのではという危惧です。 武信社長 「平年作が保証できれば、通常通り売りますが、冷夏等何かの天候異変があれば、ことしと同じような現象、コメが足らない現象が8月・9月、可能性があると思います」 武信社長は国に対し、政府が管理する備蓄米の放出とコメの増産を要望するということです。 県内でも県やJAなどではコメの安定供給のために来年度、ことしの予想収穫量より3200トン余りの増産を求めています。 米価も上がった中、増産となるのでしょうか? 産地の一つ、三次市のJAです。 JAひろしま三次地域 高尾裕二 営農販売課長 「確かに米価が上がって、生産意欲は農業者の方、高まってきたような感じはするんですけど、やっぱり農業者の高齢化、法人とか大型農家さんも受ける面積が手一杯、これ以上増やせないと、極端には変わらないと思います」
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