〔東京外為〕ドル、152円台半ば=終盤、買い一巡で伸び悩む(12日午後5時)
12日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、終盤、日銀の利上げ観測後退を受けた買いが一巡した後は1ドル=152円台半ばで伸び悩んでいる。一時152円台後半まで買われた後は戻り売りが出た。午後5時現在、152円56~58銭と前日(午後5時、151円66~67銭)比90銭のドル高・円安。 前日の海外市場では、欧州時間は、日銀の一部審議委員が12月の会合で利上げが提案されれば反対しない見通しだと伝わると、151円05銭付近へ下落。その後、「日銀は利上げを急がず」との報道で買い戻され、152円80銭付近へ急伸した。米国時間の序盤は、11月の米CPIが市場予想と一致。FRBの利下げは濃厚との見方が広がり、151円90銭台に下落。中盤以降は152円70銭台へ切り返した。 東京市場の早朝は売りが優勢となり、152円10銭前後に下落。同水準では実需筋の買いが入り、仲値前に152円30銭台に反発。ただ、日経平均が上げ幅を縮小すると、151円90銭前後へと水準を切り下げた。正午前後は152円30銭前後に浮上。午後は、一時売られる場面もあったが、3時すぎに152円70銭台に急伸。終盤は、戻り売りに押されて反落した。 午前中は「持ち高調整の売りが優勢だった」(為替ブローカー)という。午後は「一部メディアが今月の決定会合で現状維持の可能性を伝えたことがドル円の買いを強めた」(運用会社エコノミスト)と指摘される。市場では「利上げは年明けに先送りされるとの見方が支配的になっている」(同)との声が聞かれる。 ユーロは終盤、対円、対ドルで上昇。午後5時現在、1ユーロ=160円43~43銭(前日午後5時、159円09~10銭)、対ドルでは1.0515~0516ドル(同1.0490~0490ドル)。