【関屋記念】逃げ・先行に注意の超高速馬場を想定 本命は先行策あるサンライズロナウド、グランデマーレにも期待
穴馬候補はグランデマーレとロジリオン
【グランデマーレ】 2019年の新馬戦を逃げ切り、デビュー2戦目の葉牡丹賞では道中2番手から4角で堂々と先頭に立つ競馬で勝利した素質馬。そこから長期休養明けで挑んだ神戸新聞杯では17着と大敗したが、その後は芝マイル路線で再浮上。2、3勝クラスと連勝し、2022年にはニューイヤーSで2着に健闘した。 このニューイヤーSは13番枠。中山芝1600mで不利となる外枠だったが、まずまずのスタートを切って、ひとつ内のボンセルヴィーソに付いて行く形で2番手外を確保した。道中も淡々とレースが流れる中でポジションを維持し3角へ。3~4角でボンセルヴィーソにじわっと迫って半馬身差で直線へ。しぶとく粘る同馬をゴール手前で何とか交わしたが、外からカラテに差されてしまいクビ差2着だった。 このレースでは重賞でも通用する指数を記録しており、重賞で勝ち負けするのは時間の問題となるはずだった。しかし、その後は度重なる骨折で複数回の休養を余儀なくされたが、昨秋の信越Sで2着、続くオーロCでは1着と復活を果たした。 今年は3戦いずれも凡退しているが、前々走の京王杯スプリングCは3~4角の中団最内で包まれ、直線でも前が壁になるなどしての9着敗退。前走のパラダイスSは前と内が残る流れを14番枠から出遅れて中団外からの追走となり、終始3頭分外を回るロスが生じて12着と、明確な敗因がある。 また、この馬は先行してこそ能力を出し切れる馬。近2走、短い距離を使われているので、マイル戦の今回は楽に先行できるはず。ここでの復活を期待する。 【ロジリオン】 デビュー4戦目の京王杯2歳Sで2着、翌年のクロッカスSを勝利と、着実に力をつけてきた馬。続くファルコンSでは1番枠から出遅れて後方最内を追走の形。最後の直線では進路を作れずに5着に敗れた。そのため次走のNHKマイルCでは10番人気まで人気が落ちたが、結果は3着好走と、まともに走ることができれば高い能力を発揮できることを証明した。 前走のパラダイスSは4着。13番枠から五分のスタートを切り、コントロールしながら好位直後の外を追走。3角手前で内に入れようとしたが、一列下がって、4角では外に誘導して直線へ。ラスト1Fですっと伸びて3番手争いに加わったが、そこから伸び切れずに4着に敗れた。 このレースは、3角手前で後ろのシュトラウスが“かかった”ことで進路を譲り、そこからチグハグな競馬になってしまった。斤量が軽かったため大崩れはしなかったが、全能力を出し切れたレースではなかった。今回、同じ3歳馬ならば、人気しそうなディスペランツァよりも1kg斤量が軽いこの馬に食指が動く。 ※パワーポイント指数(PP指数)とは? ●新馬・未勝利の平均勝ちタイムを基準「0」とし、それより価値が高ければマイナスで表示 例)サンライズロナウドの前々走指数「-21」は、新馬・未勝利の平均勝ちタイムよりも2.1秒速い ●指数欄の背景色の緑は芝、茶色はダート ●能力値= (前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3 ●最高値とはその馬がこれまでに記録した一番高い指数 能力値と最高値ともに1位の馬は鉄板級。能力値上位馬は本命候補、最高値上位馬は穴馬候補 ライタープロフィール 山崎エリカ 類い稀な勝負強さで「負けない女」の異名をとる競馬研究家。独自に開発したPP指数を武器にレース分析し、高配当ゲットを狙う! netkeiba.com等で執筆。好きな馬は、強さと脆さが同居している、メジロパーマーのような逃げ馬。
山崎エリカ