「もう何日もお米を食べさせられていない」日本で9人に1人が“貧困状態”…子どもたちを食で支えるフードリボンとは
三津教会 森分望牧師: 「コロナをきっかけに顕在化した‟貧困”だと思うんですけれども、コロナが終わったからといって減ったとか、良くなったというようなことはあまりないんじゃないかなと、来られる方を見て思います」 松山市の三津教会で子ども食堂やフードバンクなどを実施する森分牧師です。 森分牧師: 「相談つきのパントリー。生活の状況や困りごとを伺いながら食料の支援を行う日です」
教会では週に2回、生活困窮者を対象に無料で食料や生活用品を配布するフードパントリーを実施しています。 4年前「コロナ禍で困っている人がいるかもしれない」と始めたところ、思いのほか希望する人が多かったといいます。 現在、フードパントリーを利用しているのはおよそ130世帯。このうち8割がひとり親家庭で、ほとんどが「シングルマザー」です。
森分牧師: 「最初に連絡してこられる時には、『もう何日もちゃんとお米を食べさせられてない』ということが、コロナ禍だけじゃなくて今でもあるんですね。お米ってある程度まとめて買いますよね、それが厳しいってことだと思うんですよ。急に世帯主になって、朝から晩まで働いて子どもの世話をして」 いまはコロナが収束し働く場所や機会は増えたものの、非正規雇用で長時間無理をして働き、心身に不調をきたす母親も少なくないといいます。 「朝から晩まで働くのに生活が改善しなくて、子どもが食べられないような状況にならないようにしていけばいいんじゃないかと思いますし、公共の施設で子どもたちの食を保障するような取り組みが進んでいけばいい。助けてと言える場所がある、安心して過ごしてもいい場所がある、そういう場所になればいいなと思って活動しています」
愛媛に加わった新たな‟優しさの輪”、「フードリボン」。福泰楼ではきのうまでの20日間で、11人の子どもがリボンを使って食事をしたそうです。 利用した子どもたちを接客 福泰楼 中根芳美さん: 「小学校と幼稚園の子と連れてきて、家族連れで。うれしい、また来ますと言われて嬉しかった」 中根さん: 「いつもだったら外食はできないと思ってるかもしれないけど、あそこに行ったらごはん食べれるから行こうかって1食ごはんリラックスして食べられたり、これいいな!って思ってくださる方がいたら、ひとつリボンを貼って帰っていただきたいなって思います」