社会人生活が始まりました。5年くらいで1000万円貯めるのは難しいでしょうか?
社会人生活が始まって、給与のなかからできるだけ多く貯金をしたいと考える人は少なくありません。将来に備えて、5年程度で1000万円くらいお金を貯めたいと考える人もいるでしょう。 しかし、社会人生活を送るうえでは、生活費などの支出を負担する必要があります。そこで本記事では、20代前半の平均給与と手取り額、単身世帯の毎月の平均生活費をご紹介します。できるだけ多く貯金するために工夫できることも解説しますので、ぜひ参考にしてください。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
20代前半の平均給与は273万円
5年間で1000万円を貯めるには、1年間で平均200万円を貯める必要があります。社会人になりたての時点で年間200万円を貯蓄に回すことは可能なのでしょうか。 まずは、20代前半の給与がどのくらいなのかを見てみましょう。国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」の結果によると、20代前半の平均給与(1年通じて勤務した給与所得者の1人当たりの給与)は273万円です。男女別に見ると、男性は平均291万円、女性は平均253万円という結果が出ています。
年収273万円の手取り額はどのくらい?
年収が273万円あっても、全額が使えるわけではありません。手元に受け取れるお金は、社会保険料や税金などが差し引かれた、いわゆる「手取り」の部分だけです。 年収273万円の手取り額はいくらくらいなのか、おおよその金額を計算してみましょう(所得控除は社会保険料控除、基礎控除のみとする)。給料から引かれる社会保険料は、健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料(業種により異なる)の3つです。年収273万円の場合、社会保険料は年間39万円ほど差し引かれます。 給料から引かれる税金は、所得税、住民税の2種類です。年収273万円に対してかかる金額は、所得税が約4万8000円、住民税が約10万6000円(均等割りを含む)です。 社会保険料と税金をすべて年収から差し引くと、年収273万円の手取り額はおよそ219万円となります。これは、年収の約8割の金額です。毎月にならすと、月収は18万円前後となります。