河合佑樹、SG初優出で優勝「実感は正直、あまりない」先輩や師匠と抱き合い涙【下関ボート・SG「チャレンジカップ」最終日】
◇24日 SG「第27回チャレンジカップ」最終日(山口県・下関ボート) 12Rで優勝戦が行われ、1号艇の河合佑樹(37)=静岡=がインからコンマ13のトップスタートで逃げを決め、SG初優出で優勝。賞金3600万円を獲得して同ランクは前日の46位から13位まで順位を上げ、逆転で初のGPメンバー入りをした。同G2「第11回レディースチャレンジカップ」は11Rで優勝戦が行われ、1号艇の三浦永理(41)=静岡=がインからコンマ09のスタートで逃げを決め、G2通算5回目の優出で初優勝。賞金490万円を獲得し、女子同ランクは2位に浮上した。この結果、ナイターSG「第39回グランプリ」(住之江・12月17日~22日)及び、ナイタープレミアムG1「第13回クイーンズクライマックス」(蒲郡・12月28日~31日)の出場選手が出そろった。 ◇ ◇ 河合が歓喜の男泣きだ。良機、良艇とタッグを組んで序盤から伸びを中心に上位級のパワーを発揮すると、予選をオール3連対でトップ通過。準優もしっかり逃げて、初となるSG優勝戦の舞台でも堂々たるレースを見せた。 スタート展示では枠なり3・3だったが、地元でビッグタイトル奪取とグランプリ出場に燃える寺田が本番は3カドに引く奇策に出る。「3カドに引かれたので絶対にスタートは行かないといけないと思った」。インからトップスタートを決めた河合に、伸び強力な寺田がまくり差しに構えて襲いかかるが「1マークは少し寄ってしまったけど、それをリカバリーできる足がありました」と優勝戦も抜群の足を生かして先マイを果たすと、その後は独り旅。ゴールの瞬間には左手を突き上げて喜びを爆発させた。 レース後には静岡支部の先輩・菊地孝平と優勝戦をともに戦った師匠の坪井康晴と抱き合うと、両目からは自然と涙があふれ出る。「(SGを優勝したという)実感は正直、あまりないけど、抱き合って泣いてしまいました。本当にありがとう」と声を詰まらせながら先輩に謝辞を述べた。 来月には自身初となるグランプリの舞台に立つ。「未経験だし、すべての面でチャレンジャーのつもりで一走一走、全力で行くだけです」。ニューヒーローは早くも暮れの大舞台をしっかり見据えている。
中日スポーツ