「大排気量化・水冷化も進んでいる!」インド、台湾、韓国──アジア圏バイクメーカーの最新事情
台湾のKYMCO(キムコ)は、アドベンチャースタイルの575ccスクーターを世界初公開
日本でもおなじみのスクーターを得意とする台湾メーカー「KYMCO」(キムコ)は、アドベンチャーモデルとマキシスクーターを融合させた「CV-L6」を初公開した。 アドベンチャーと謳ってはいるが、アーバンな雰囲気も色濃いデザインが特徴。とくにフロントカウル周辺の軽快感が目を引くスクーターだ。エンジンは575cc並列2気筒DOHC4バルブで、最高出力51ps。ホイール径はフロント17インチ、リヤ15インチ。フロントブレーキにはブレンボ製キャリパーを採用している。GIVI製アルミケースをフル装備した姿が勇壮だ。 そして、もう1台「スカイタウン」を世界初公開。特許取得済みのテクノロジーを採用したエンジンは燃焼効率、パフォーマンス、耐久性を大きく向上。排気量は125ccと150ccがあり、乾燥重量は117.5kgと軽い。125ccはCBS(前後連動ブレーキ)、150ccはABSを備える。ホンダ PCXやヤマハNMAXの市場を狙うか。 また、日本では販売終了となった550cc並列2気筒のスポーティスクーターAK550は「AKプレミアム」として台湾やヨーロッパなどで健在。6軸IMUによるコーナリングABS、トラクションコントロール、2種のパワーモード、電動調整式スクリーンなどを備え、51psのパワーを安心して使える。 一方、キムコは電動スクーターにも力を入れている。日本でもGachaco(ガチャコ)による電動バイクバッテリー交換ステーションが稼働開始となっているが、台湾ではキムコが独自規格のバッテリーステーション「iONEX」(アイオネックス)を展開中。2023年11月時点で、台湾に2873ヵ所のバッテリー交換ステーションが稼働している。
台湾のSYM(エスワイエム)はフラッグシップとなる400ccスクーターを世界初公開
「SYM」(エスワイエム)は台湾の車両メーカーで、スクーターを中心としつつ、モーターサイクルも生産している。日本へはモータリストが輸入元となり、小排気量スクーターや125cc/200ccのスポーツモデルを販売中。 ここではブランニュースクーターと日本未導入のスクーターを紹介しよう。 世界初公開の「ADXTG 400」は、SYMのフラッグシップとなるアドベンチャースクーターだ。デザインモチーフは1万年前に絶滅したとされるサーベルタイガーという勇猛な造形が特徴だ。搭載されるエンジンは399cc水冷単気筒OHCで、最高出力37ps。ホイール径はフロント15インチ、リヤ14インチで、「オフロードモード」のあるABSが搭載される。 「CRUiSYM」(クルージム)はモデルチェンジして再登場したスクーターで、125ccと300ccを揃える。どちらも水冷単気筒OHC4バルブエンジンで、ホイール径はフロント14インチ、リヤ13インチ。スマートキーを装備する。