囲碁の一力が名人奪取 芝野に勝ち、史上4人目の「名人棋聖」に
第49期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)の第6局は31日、千葉県木更津市の龍宮城スパホテル三日月で打ち継がれ、挑戦者の一力遼棋聖(27)が芝野虎丸名人(24)に勝ち、シリーズを4勝2敗で制した。二大タイトル独占の「名人棋聖」となり、第一人者の座を確固たるものにした。 2日制の七番勝負で争う名人と棋聖は、日本のタイトルでもっとも格式が高く、両タイトルの独占は趙治勲(68)、小林光一(72)の両名誉名人、井山裕太三冠(35)に続いて史上4人目。一力はほかに1日制五番勝負の天元と本因坊も保持しており、自己最多の四冠を達成。過去に井山しか到達していない七冠独占も視野に入ってきた。 日本囲碁界は井山が長く覇を唱えてきたが、一昨年に一力が棋聖を、芝野が名人を奪取し、今期名人戦は「ポスト井山」を争うライバル決戦となった。敗れた芝野は名人3連覇を逃し、無冠に転落した。(大出公二)
朝日新聞社