中学生の部活動、朝練は必要? 睡眠不足や疲れが心配
専門家は「主体性・納得感あれば、利点大きい」
■広島文化学園大人間健康学部(広島県坂町)・松田広教授(65)=スポーツ教育学 部活動には、学習意欲を高めたり、責任感・連帯感を養ったり、人間関係や生活習慣をつくり上げたり、さまざまな効果が期待されます。ただ、中学生は心身ともに成長の途中です。食事、休養、睡眠のバランスは大人以上に配慮しなければなりません。 国のガイドラインでは、部活は「週当たり2日以上の休養日を設ける」「1日の活動時間は、長くとも平日は2時間程度、休業日は3時間程度」としています。その上で、各校が「文武両道」などの目標や活動内容を決めています。 朝練が必要かどうかではなく、よりよい部活動にするには、という視点で考えてほしいと思います。部活の目的や生徒の悩みを擦り合わせていけば、課題が見えてきます。保護者が1人で学校側に向き合うより、保護者会として課題の解決に取り組むのがお勧めです。先生、子ども、保護者のみんなで話し合って進めてはどうでしょう。 現場の先生に聞くと、授業中眠そうだったり、おなかをすかせたりする生徒はいるそうです。でも本人たちが主体性を持って取り組み、保護者も納得した上で実施すれば、総合的にはメリットは大きいですよ。
中国新聞社