200万円以下で買える!? ホンダの軽商用BEV「N-VAN e:」は個人でも購入可能な遊べるクルマだった。
いよいよ10月10日に発売を控えたホンダの軽商用BEV「N-VAN e:(エヌバン イー)」に、モータージャーナリストの原アキラが試乗した。商用だけなんてもったいない! マイカーとしても楽しめる期待の新型電気自動車、その実力や如何に!? 【写真】商用車なのにオシャレ! N-VAN e:の内装・外装画像はこちら(全32枚)
なぜホンダは軽商用BEVを販売するのか
ホンダが2030年からはハイブリッドも含めた電動車のみを販売すると宣言しているのは皆さんご存知の通り。2020年にはその第1弾として、都市型コミューターの小型BEV「ホンダe」をデビューさせた。 ホンダeは初代シビックを彷彿させるようなキュートでシンプルなルックス、パーソナル感に溢れたおしゃれなインテリア、RR(リアモーター・リアドライブ)と最小回転半径4.3mによる楽しい走りなど、クルマとしての出来はとってもよかったのだけれども、BEVとしての航続距離の短さ(WLTCモードで259km)と、何よりも本体価格の高さ(495万円)がたたって販売は不振。2024年1月には残念ながらディスコンになってしまった(いまだにあのデザインが大好きだったという方は多いはず)。趣味的要素の多いBEVは、まだちょっと早すぎた、ということなのかもしれない。 そんな“反省”もあってか、今回登場したN-VAN e:は、軽商用BEVというカテゴリーだ。身近な軽商用バンから日本のEV展開を本格スタートしたいとするホンダ。10月10日の発売を前に行われたホンダのテストコース内での先行試乗会に参加し、その出来栄えを確かめた。
個人で楽しめるのは「L4」と「FUN」の2タイプ
N-VAN e:のモデルラインナップは4タイプある。まずは運転席だけある1座の「G」(急速充電は別売、本体価格は243万9800円)と、運転席とその後ろにシートを配したタンデム2座の「L2」(同254万9800円)で、この2モデルはリース契約のみの法人用ベースモデルだ。 今回試乗したのは、4人乗りで角目のベーシックな「L4」(同269万9400円)と、丸眼のヘッドライトや急速充電を標準装備した上級版の「FUN」(291万9400円)の2台で、こちらは通常の販売店で購入することができる。黒ナンバー(4ナンバーの軽貨物車)用のLEVO補助金(約100万円)や、CEV補助金(軽で約55万円)を利用すれば200万円以下で手に入りそうなので、かなり魅力的な価格設定と言える。