発達障害のある長男に驚きの変化が!ただのお手伝いで終わらせない「家事」のすごい効果とは
こんにちは。モンテッソーリ教師・保育士で、発達障害のある10歳の長男を子育て中のりっきーです。 長男が4歳の頃からこれまで約6年間、おうちで療育も兼ねてモンテッソーリ教育の活動をしてきたわが家。目標としていたのは「将来の自立」でした。成長して大人になった時、たとえ苦手なことがあったとしても、身の回りのことができて、周りに助けを求める力があれば自立して生活していけるのではないか、と思っていたからです。 発達障害のある子が伸びる「声かけ・褒め方・叱り方」とは モンテッソーリ教育は約110年前にイタリアで始まった教育法で、将棋の藤井聡太棋士が幼少期に受けていたことが話題となり、ここ数年日本でも注目度が上がっています。一見、早期教育に思われがちですが、実は元々発達に遅れのある子どもたちへの「療育」としてスタートしています。大人が一方的に子どもに教え込む従来の教育とは一線を画し、「子どもを観察すること」をとても大事にしています。環境を整え、一人ひとりの発達に沿った活動を提供し、とことんやり切っていく経験を通して、自立をサポートしていきます。 モンテッソーリ教育の「おしごと」(※活動のことをこう呼びます)には、手を育て、発達を促す要素が満載! 「お母さん(お父さん)のしていることをやってみたい!」時期にぴったりの料理や掃除のおしごとがたくさんあります。今回の記事では、「家事=めんどくさい」になる前に、おうちの環境のなかに子どもの身体に合った道具を用意し、6年間続けてきたコツを伝えます。
家事は子どもたちには魅力的な「おしごと」
私たち大人にとっては、家事は「毎日のルーティン」であり「しなければならないもの」です。でも実は、幼児期の子どもたちにとって、家事はとてつもなく魅力的なものなのです。それはなぜなのでしょうか? モンテッソーリ教育では「何か特定の物事に対して、強い興味を持ち、いとも簡単に吸収してしまう時期」のことを「敏感期」と呼んでいます。 子どもたちの日々の行動を観察していると、歩き始めた時期の子は何かをするためではなく「歩くために歩き」、手を自由に動かせるようになった時期には引き出しやティッシュケースから次々と引っ張り出す動きを楽しむ様子がよく見られます。そんな時の子どもたちは、同じことを夢中で繰り返し、飽きもせず何度も何度もチャレンジしていないでしょうか? これは、6歳までの子どもたちが「運動の敏感期」真っ最中で、一つひとつの動作を獲得し、自分の身体を思い通り動かせるようになっていく時期だからです。子どもたちはその時の発達課題に合ったものが身近にあるとびっくりするほど夢中で取り組みます。