検索すればすぐに答えが見つかるいま、重要なのは「問いかけ」スキルだった!
問いが重要になる理由(2)「モノ」から「コト」へ
知識の普遍性が高まるにつれ、「体験」のような「コト」の価値が向上しているといった話をよく耳にします。 とはいえ「モノ」は単にその位置づけが変わっただけで、価値がなくなったわけでは決してないのも事実。要はモノとコトとの距離が近づき、より密接な関係になったということです。 ちなみに「モノ/コト」について考えるうえで、もうひとつ押さえておくべき要素が「デジタルの台頭」なのだそう。 今「デジタル」というものを完全に無視してビジネスを考えられる企業はないのではないでしょうか?(中略)興味深いのは、デジタル戦略に取り組むことでその企業が本質的に問われるのは「自社がデジタルな体験を通じてユーザーに提供したい無形資産は何か」ということなのです。(45ページより) また、デジタル戦略を通すことによってその企業の持つイメージや思想、行動原理などにもスポットライトが当たるため、消費者はそれらを「デジタル化した世界」として包括的に見ることになります。 つまり、そうしたことを熟知したIT企業がプロダクト以外の活動に積極的に取り組むようになっているのは、自然な流れなのです。(43ページより)
問いが重要になる理由(3)常識から非常識へ
「なにかを新たに創造する」ということは、「なかったものを創る」ことであり、いまあるものを否定することでもあるでしょう。また、これまで常識とされてきたことを、「実は常識ではないのでは?」と疑ってみることでもあります。 ここで重要なのは「常識」というものには賞味期限があり、変化していくものであるという認識です。 もちろん、その時代が決めた社会のルールや価値観には、理解と一定の敬意を示す必要があります。しかし、今のような時代の変わり目には、この常識と非常識の境界線を探る力が求められます。(46ページより) 旧来の常識を新しい常識によって上書きする人が現れれば、私たちは次の新しい常識を待ち望むようになります。すなわち新たな常識と、それを提案できる人を求めるようになるということです。(46ページより)