五輪期間中のパリは地下鉄運賃が通常の約2倍の4ユーロ(約632円)!人気のおにぎりは1個3ユーロ(474円)【パリオリンピック通信#2】
「おにぎり」が人気です!
日本でも報道されているようですが、現在フランスは「おにぎりブーム」真っ只中。もともと日本食は人気がありますが、おにぎりもいろいろなところで見かけるようになりました。 「おにぎり権兵衛」も進出しています。このお店は比較的価格が良心的です。サンドイッチは5ユーロくらいしますが、このお店ではおにぎり1個が2.5ユーロから3ユーロ程度。コロッケやから揚げなどのお惣菜も売られています。 とはいえ1ユーロ158円(※)として、日本円に換算すると1個400円~となってしまいます。 フランスのスーパー「モノプリ」でもKUMOというブランドのおにぎりやお弁当が販売されています。こちらはおにぎりが1個3ユーロ以上しました。
話題の気球型聖火台を見に行ってみました!
日本の皆さんも開会式セレモニーをテレビで見られて気球型聖火台には驚かれたのではないでしょうか。 開会式では「フランス人がパイオニアであるもの」として、近代オリンピック創始者ピエール・ド・クーベルタンや、映画の始祖といわれるリュミエール兄弟などが紹介されていました。 今回のオリンピックの聖火台に気球が使われているのも、18世紀にフランス人モンゴルフィエ兄弟が熱気球を発明し、その後ロベール兄弟と物理学者シャルルが水素を使った気球の有人飛行を成功させたという歴史にも関係があると思います。 この聖火台ですが、競技場内ではなく、多くの人に楽しんでもらおうと市内のチュイルリー公園に設置されています。ロベール兄弟とシャルルが初めて有人飛行を成功させた場所だったからという理由もあるそう。 じつはこの炎は火ではなく、光線と水によるミストで作られたもので、二酸化炭素を排出しない環境に優しい聖火台です。炎はフランス電力(EDF)が開発。気球のデザインはマチュー・ルアヌール氏。この方は、聖火リレーのトーチもデザインされています。 まず日中の聖火台を見に行きました。チュイルリー公園内の、普段は丸型の池があるところに柵に囲まれて設置してあります。あらかじめネットで予約をしている人は近くまで行って写真が撮れるようになっていました。予約をしていない私のような人も柵の外から遠目で写真を撮ることができます。この予約は1日約1万人だということです。こちらは16時頃の写真。 そしてこの気球聖火台が夜は空中に浮かぶということを聞いたので、夕ご飯を済ませてからもう一度チュイルリー公園に行ってみました。日本人の感覚なら暗くなった21時頃上がるのではと思ったのですが考えが甘かったです……。こちらは21時ごろの写真。 もうその時にもかなりの人が集まっていたのですが、22時になってやっと周りの街灯や左手に見えるエッフェル塔が綺麗に点滅し始めた頃、少し上に上がりました。さらに30分後、また少し……とじわじわと上がっていきます。 みんな待ち遠しくてフランスの国歌 「ラ・マルセイエーズ」を合唱しはじめました(笑)。そして22時50分頃、ゆっくりと気球が空中に上がり始めます。 その時にはもう公園が多くの人で埋め尽くされていています。皆で夜空を仰ぎ、聖火台の美と感動を分かち合いました。結局2時間も公園にいました! 昼夜問わず毎日こんなにたくさんの人がこの聖火台を見に集まってくるなんて、マチューさんも苦労した甲斐があったと思いました。 ⚫︎スリにご用心! ところで、先日パリの友人が、オリンピックに向けてスリが大量に増えているという話をしていました。スマートフォンをケースに入れて首からぶら下げているにも関わらずケースから抜き取られる、AirPodsで音楽を聴いていていつの間にか音楽が聞こえなくなったと思っていたらスマートフォンが盗まれていた、写真を撮っている時もサッと……など、全く油断ができません。 特に日本人が持っているiPhoneは狙われているそうですよ。パリに来る際にはお気をつけて! ※1ユーロ=158円(8月5日現在)で計算。
【取材協力】
中村ゲール潤子 大学卒業後、三越パリ店、三越本社日本橋旅行事業部などを経て40歳の時に退職。その後、南仏プロヴァンス大学大学院で経営学を学ぶ。エクサンプロヴァンスで結婚し、日本語教師として高校生や大学生と15年間関わる。現在、フランス人の夫とパリ在住。趣味は旅行、料理、茶道。フランス調理師免許取得。
kufura編集部