シリア反体制派、アサド政権下の拷問・殺害の責任追及 刑務所閉鎖へ
シリアの反体制派を主導する過激派組織「シャーム解放機構」(HTS)の指導者のジャウラニ氏は11日、アサド政権下の刑務所で収容者の拷問や殺害に関与した全ての者の責任を追及する考えを示した。反体制派がSNSに声明を投稿した。 【もっと詳しく】 シリア「死の収容所」の実態明らかに 眼球えぐるなど拷問の形跡も ジャウラニ氏は、拷問などに関与した者について、「我々はシリア国内で(責任を)追及し、逃亡した者については各国に身柄引き渡しを要請する」と説明。これにより「正義を達成することができる」と主張した。 ジャウラニ氏は同日、ロイター通信の書面取材には「(アサド)前政権の治安部隊を解散し、悪名高い刑務所を閉鎖する」と答えた。また、アサド政権が保有していた化学兵器について、国際機関と協力して貯蔵が疑われる場所を調査している、と説明した。HTSは、いかなる状況でも化学兵器は用いないとしているという。 英BBCは11日、アサド前大統領の父親である故ハフェズ・アサド元大統領の墓が反体制派の戦闘員に破壊された、と報じた。シリア国内では、アサド父子の銅像やポスターが次々に撤去されているという。(今泉奏) ■ ◇ シリアの反体制派HTSを「シャーム解放委員会」と表記していましたが、今後は「シャーム解放機構」とします。
朝日新聞社