【陸上】年間MVPやり投・北口榛花「来年もまた戻って来られるようにしたい」女子フィールド初の快挙/陸連アワード
日本陸連の年間表彰を発表する「日本陸連 アスレティックス・アワード 2023」が12月20日、都内で開かれた。 やり投・北口榛花がアスリート・オブ・ザ・イヤー!女子フィールド種目初の快挙/日本陸連アワード 2023年においてその活躍が最も顕著であった競技者に贈られる「アスリート・オブ・ザ・イヤー」には、女子やり投の北口榛花(JAL)が選出。女子フィールド種目としては初で、投てき種目でも2012年の室伏広治(男子ハンマー投)以来、11年ぶりとなる。 北口は今夏のブダペスト世界選手権において、女子トラック&フィールド種目において史上初の金メダルを獲得。自身が持つ日本記録も2度塗り替え、ダイヤモンドリーグ・ファイナルでは日本人初優勝を成し遂げた。 黒いパンツドレスで壇上に上がった北口。スクリーンに映った自身の活躍ぶりを見て、「何回、映像を見ても本当に自分がやったとは思えない不思議な気持ち。魔法のようなシーズン」とし、「いつ終わるか不安に思いながら練習を続けていますが、魔法が持続できるように努力しています」と笑顔を見せる。 アスリート・オブ・ザ・イヤー受賞を受け、「2015年にサニブラウン選手と一緒に新人賞を受賞してからずっとあこがれている賞。去年も取れると思っていたけど取れなかったので今回取れてうれしいです」と満面に笑みを浮かべる。 2018年度末からチェコに渡り、世界の頂点に立った北口。「選手としてトップを目指すことが当たり前と思っていますし、そのために犠牲を払うこと、海外に出て行くことが当たり前と思ってきました。それを当たり前と思えているのが私の強さ」。そう話す一方で、「それが当たり前と思わない人もたくさんいるのが最近になってわかってきた。価値観を押しつけて苦しめてしまったこともあった。それに気づけるようになったのも成長の一つ」だと感じている。 受賞に際し、盟友とも言えるサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)、橋岡優輝(富士通)からの祝福のサプライズメッセージ動画も届き、サニブラウンは「来年は俺が奪いにいく」という言葉に対して「来年も負けないように、自分がまたここに戻って来られるように」と胸を張った。 パリ五輪に向けて、「世界選手権を取った以上、金メダルを目標としか言えない。難しいことというのはわかっています。満足することなく自分を成長させていきたい」と決意を語った。
月陸編集部