講話通じ被害防止へ 菊地さん扮する「ヒロ君」 特殊詐欺サポーター委嘱
県警の特殊詐欺等被害防止サポーター委嘱状交付式は17日、北上市の口内地区交流センターで行われた。委嘱されたのは、県警OBの菊地洋さん(62)=奥州市=が扮(ふん)する「腹話術人形ヒロ君」。県内でインターネット交流サイト(SNS)型投資詐欺、ロマンス詐欺の被害が増加する中、ヒロ君はユーモアあふれる防犯講話で県民に詐欺の手口を伝え、被害防止に努めていくことを誓った。 ヒロ君を始めたのは警察広報を分かりやすく伝えたいと思い立ったのがきっかけで、初演は東日本大震災が発生した2011年3月11日に一関市で行われた。震災対応のため一時中止したが、活動を望む声が多くあり同年11月に再開した。 今年2月に同センターで最後の講話を行い、3月に菊地さんが退職。これまでの講話は100回以上を数え、延べ参加人数は1万人を超えた。 県警ではヒロ君を含む5個人、33団体を同サポーターに委嘱。「ヒロ君はこれまで県民の安全と安心を守っていただいた。これからも警察と連携し、犯罪被害防止に努めてもらいたい」と期待を寄せた。